未経験からITエンジニアへの転職はできる?ポイントを解説! 2022/11/11版
IT業界は恒常的なエンジニア不足に悩まされており、未経験でも応募可能な求人が数多く出されています。
しかし、未経験からの転職には様々な不安を感じるもの。
そこで、この記事では未経験からITエンジニアに転職したいと考えている方に、転職活動の際に役立つ情報を整理してお伝えします。
ITエンジニアは需要が高い?現状と将来性
そもそも、未経験でITエンジニアを目指すことは可能なのでしょうか。結論からいえば可能です。
少子高齢社会を迎えている日本は、全体的に労働人口が不足しています。
その中でも、IT人材は数が少なく、深刻な人材不足に直面しています。
ITエンジニアを欲している企業は多く、転職先は見つかりやすいでしょう。
ITエンジニアは専門スキルが求められる仕事ですが、同時に一般的なビジネススキルも不可欠な職種です。
未経験であっても前職でさまざまな経験を積んでいれば、歓迎されるケースもあります。
しかし、ほかの転職市場と同じく年齢やこれまでのキャリア、保有するスキルに応じて状況が変わることも留意しましょう。
ITエンジニアの種類は?未経験でもなりやすいエンジニア
エンジニアとひと口に言っても、その種類はさまざまです。
では、未経験での転職を目指す場合に狙い目の職種はあるのでしょうか。
エンジニアの種類を紹介しつつ、実態に迫っていきましょう。
エンジニアの種類
システムエンジニア | 要件定義からテストまでを行い、開発における上流工程から下流工程までを担う。 (開発対象の規模や内容によって、担う工程は様々ですが) 開発対象によって以下のような役割で呼ばれることも。 【Web系開発】 ・フロントエンドエンジニア ・バックエンドエンジニア(サーバサイドエンジニア) 【組込系開発】 ・組込エンジニア |
プログラマ テスター | 設計書に基づき、プログラミング言語を駆使し、プログラミングを行う。 作成したプログラムをテストすることに特化した場合「テスター」と呼ぶ。 |
インフラエンジニア | サーバやネットワーク、データベースなどのITインフラを設計・構築する役割の呼称。 専門分野ごとに以下のような役割に分かれることもある。 ・サーバエンジニア ・データベースエンジニア ・ネットワークエンジニア ・セキュリティエンジニア ・運用保守/テクニカルサポート/ヘルプデスク |
システム開発に係る職種の種類は、大きく分けるとざっくり2種類に分けられます。
ソフトウェアを開発する職種 と そのソフトウェアが稼働するITインフラ環境を構築する職種です。
未経験でもなりやすいエンジニア
未経験でエンジニアを目指す場合は、どの種類のエンジニアを狙うといいのでしょうか。
ここではスキルが習得しやすい職種をご紹介します。実際に求人情報を見る際に参考にしてみてください。
プログラマ
プログラマは、システムエンジニア(SE)が設計した設計書にもとづき、プログラミング言語を用いて、システムやソフトウェアを作る仕事です。
言語知識などのスキルは必要になりますが、Webサイトや教材を使って勉強できます。
研修も充実しているので、受講すれば未経験から順調にスキルアップできるでしょう。
未経験からの求人も比較的多い職種です。
テスター(デバッガー)
テスターは、プログラムが完成した際に、エラーやバグがないかを探す仕事です。
さまざまな場合を想定してチェックを行わなければならず、根気が求められる仕事ではありますが、未経験でも挑戦しやすいでしょう。
ネックとしては、一般的にはプログラマが自身で作成したプログラムのテストを行うため、テスターという職種は比較的大きな規模の開発プロジェクトに限って発生する役割だったりします。
インフラエンジニア(運用保守/テクニカルサポート/ヘルプデスク)
インフラエンジニアとは、ITインフラを設計、構築、運用、保守する仕事です。
企業経営に欠かせないネットワーク機器の設置や、サーバーの管理などを行うので、企業からの需要がとても高いのが特徴です。
ただ、インフラの設計や構築が終わり、システムが完成された後は、そのシステムを維持したり円滑に使える状況を保つために「運用保守」や「テクニカルサポート」「ヘルプデスク」といった役割が登場します。
インフラエンジニアを目指す上での登竜門として、未経験かチャレンジしやすい職種です。
いずれインフラエンジニアを目指すという方にとっても、教材やスクールなど勉強できる環境が整っているため挑戦しやすい特徴もあります。
未経験からエンジニアへの転職に向いている人
未経験からエンジニアへ転職するのに適性があるのは、どのような人でしょうか。必要な要素を整理して紹介します。
ITへの関心がある
IT業界は、技術革新のスピードが早く、常に情報をキャッチアップしてスキルを磨くことが求められます。
スキル向上に貪欲で、新しいことをぐんぐん吸収できる人が向いているといえます。
とりわけ、未経験でエンジニアになった場合、学ぶべきことが山のようにあるため基礎知識から体系的に学んでいき、最新のスキルにまで到達できるよう、一層の努力が求められます。
それゆえに、自学、スクールで学ぶ、オンラインで学ぶ等して、ちょっとした作品等が手元にあると、未経験であっても非常に評価されやすいです。
コミュニケーションスキルがある
エンジニアの仕事に必要なのは、開発スキルだけではありません。開発のためにクライアントと綿密に打ち合わせをするため、コミュニケーションスキルも必須であるといえます。
前職で、コミュニケーションスキルを身につけてきたという人であれば、採用時に有利になる可能性が大いにあります。
論理的な思考ができる
物事を論理的に考えられることも、エンジニアとして重要な資質です。
エンジニアとして働いていると、緊急の事態に見舞われることもあるでしょう。
そのとき、感情ではなく論理立てて状況を精査し、落ち着いて対応することが必要です。
未経験からエンジニアへ転職する際の注意点
未経験でエンジニアへ転職しようとする際、どのような点に注意するといいのでしょうか。ここでは、企業選びの際に心がけたいことを紹介していきます。
客先常駐かどうか
IT業界へ転職しようとすると、最初に気づくのが「客先常駐」という働き方。
いわば「派遣」のような働き方で、「えっ」と思う方も居るかもしれません。
ただ、IT業界においては、一般的な働き方でもあります。
その背景としては、ソフトウェア開発に係る企業は大きく2つに分かれます。
・1つ目は、自社製品(プロダクト)や、自社サービスなどを提供・販売する会社。
・2つ目は、お客様からの依頼に応じてシステム開発を受託、請負して納品する会社。
イメージで言えば1の会社を思い浮かべやすいとは思いますが、市場にある求人の多くは2の会社です。
つまり、お客様からの依頼にもとづき、システムを開発することで売上や利益を上げている会社です。
一般の事業会社から依頼を受けて開発をするケースもあれば、1の会社からソフトの一部分の開発を依頼されて開発プロジェクトに参画するようなケースもあります。
それだけに、IT市場には多数のニーズもあり、それをこなす多数のIT企業があります。
だからこそ、エンジニア採用にも力を入れています。
ただ、お客様からの依頼に基づきシステム開発をする上で配慮しなければならないのが「セキュリティ」や「個人情報」、「機密情報」などです。
これらを自社に持ち帰って開発するという事が出来ない為、お客様先に常駐して開発を進めるといった事が起こります。
これが、IT業界で「客先常駐」という働き方が多い理由です。
ですから、未経験からIT業界を目指すのであれば、求人数の多い「客先常駐」の働き方を選択肢に含めてみてください。逆に、その働き方は選択できないとするならば、なかなか未経験でも応募できるIT求人は無いかもしれません。
ただ、そうした働き方は常駐先によって、勤務時間や環境が異なったりする点があることを承知しておくことは注意すべきポイントです。
※客先常駐での働き方は「派遣」や「SES」といった、会社同士の契約で成立しています。
SESとは「System Engineering Service」の略称で、技術をサービスとして提供する契約のことです。
故に客先常駐として働く仕事には、上記のキーワードが登場しやすいです。
求人案内をしっかり読み込んで判断しましょう。
研修制度が充実しているか
未経験からの転職の場合、学ぶ環境がとても大切になります。研修制度・OJT制度などを事前にチェックし、充実度を見極めるのが大切です。
エンジニアは学び続けることが求められます。自分で学習することはもちろん、制度や先輩を通じて働きながら学べる環境に身を置くことがスキルアップへの近道です。
未経験からエンジニアになる際のポイント
ここまで、未経験からエンジニアに転職する上での基礎情報について解説してきました。
では、実際に転職のために動く場合、どのような準備をしておくのがいいのでしょうか。
準備段階でのポイントを整理します。
プログラミングを学習する
専門知識は必ず使うことになりますので、事前にしっかり学習を進めましょう。独学でも、プログラミングスクールでも構いません。
独学であれば、現職が忙しくて決まった時間に通えないという場合も、週末にまとめて勉強できます。
自分のペースでじっくりと進めたい人にはおすすめです。
ただし、教えてくれる人がいないために「コードのエラーが出ても、理由がわからない」など、学習に必要以上の時間がかかる懸念があります。
また、独学だとモチベーションが保てず、挫折してしまうケースもよくあります。
そのような場合は、プログラミングスクールで、指導を受けながら学習を進めたほうが効率的です。
自分にあった効果的な学習法を見つけて、転職先で求められるスキルを習得していきましょう。
面接対策をする
スキルを身につけることができたら、具体的に面接対策を進めます。
一般的な企業の面接対策ももちろん必要ですが、他に、作品やポートフォリオを用意できるとベスト。
自身が作成した作品やポートフォリオがあると、どのレベルの開発ができる人材なのかをしっかりと伝えることができます。
技術力を客観的に証明できるので、選考の際に役に立つでしょう。
転職エージェントを利用する
未経験からの転職はわからないことが多く、不安になってしまう方は多いでしょう。
転職準備を進める際は、転職エージェントを利用すると安心です。
転職エージェントを利用すれば、選考の対策をしてもらえたり、優良な求人を紹介してもらえたりします。
まとめ
IT人材の不足が深刻化している昨今、エンジニアへの転職は賢明な選択であると言えます。
未経験でも十分採用の可能性はあるでしょう。
また、ITエンジニアとひと口に言ってもさまざまな種類があるので、求人案内を読み込んだ上で、自分に合った仕事を見つけることが大切です。
実際に転職活動を行う際は事前に求められるスキルを身につけ、技術力を証明するポートフォリオを作っておくのがおすすめです。
独学で学習することもできますが、スクールに通うのも一つの手段です。
加えて、”未経験からの転職” では、活動方法においても、分からないことがたくさんあるでしょう。
自力で転職を進めるより、エージェントを頼ったほうが良い結果に繫がります。
AchieveCareer(アチーブキャリア)は、未経験者のITエンジニアへの転職をサポートしています。
チャレンジを考えるならば、是非相談してみてください。
また、AchieveTech(アチーヴテック)では、ITエンジニアを目指す未経験の若者へ向けた無料のITスクールサービス「ChickTAC」を提供しています。
まず、ガッチリと学んでからチャレンジしよう という志向の方は、相談してみてはどうでしょうか?