【移住を考え始めた方へ】移住と仕事探し、どう進める? 2023/2/9版
コロナ禍がきっかけで働き方や暮らしの価値観が変化し、地方移住を検討する方はコロナ前より多くなっています。
リモートワークが一般的になり、住む場所に縛られない方が増えましたが、地方に移住するために転職が必要な方も多い状況です。
移住のために転職を必要とする方からの相談で最も多く聞かれる一つに
「移住した方は、仕事探しと移住をどのような手順で進めているのか?」
という質問があります。毎日の仕事や日常に追われ、限られた時間の中で何から手をつけていいかわからない、と悩まれている方はたくさんいらっしゃいます。
この質問には、移住先から先に決める人と、仕事から先に決めるタイプの人、並行して進める人、さまざまですとお答えしています。
それぞれのタイプのきっかけや、メリット・注意点を整理してみましょう。
この記事の目次
・移住地から先に決めるメリット
・仕事を先に決めるメリットと注意点
・仕事が決まり移住する前にやっておくとよい4つの事
- どんな生活がしたいのか?を言語化
- 移住したい理由を言語化
- 移住地の「お気に入り」を見つける
- 移住理由をの優先順位をつける
・まとめ
移住先から決めるメリット
移住先から先に決める人は、そこに住む明確な目的がある方が多い傾向です。
例えば…
・サーフィンやキャンプ・スポーツ観戦などの趣味を日常の暮らしに取り入れたい等、そこに住む明確な目的がある
・Uターンなどで実家などの近くに住むことを決めている
・知り合い・友人、パートナーがいる土地に住みたい
・お店や特定の場など、ファンとして頻繁に通ううちにその土地が好きになった
地域によっては、就職できる企業の業種や職種が限られてしまう可能性はあります。しかし、移住する目的がはっきりしていることから、移住先で趣味などの仲間と繋がりやすいことや、移住後も頼れる人がいる・居場所があるという点ではメリットと言えるでしょう。
仕事を先に決めるメリットと注意点
仕事から先に決める方は、その地域でないといけないというわけではなく、目的が漠然としている傾向があります。
例えば…
・新婚生活を新たな土地でスタートしたい
・首都圏の人の多さや満員電車通勤が嫌で、より落ち着いた環境で暮らしたい
・自然が多い、ゆったりした地域で子育てしたい
・広い自分の家を持ちたい(予算的に首都圏では叶いづらい)
などが多く、メリットとしては…
・賃貸物件を契約する際、仕事が決まっていたほうが借りやすい
・職場への通勤を軸に、住むエリアを絞りやすい
などがあります。
一方で注意点としては、就職先で業務内容や職場の人間関係等の不満があった場合、移住した土地で職場以外の人の繋がりが薄いことで、仕事以外での気分転換がしづらく、移住したこと自体が失敗だったと捉えてしまう方も少なからずいるようです。
「仕事があるから」という理由で移住するのも、人生の選択の一つです。仕事のご縁があった土地で充実した移住ライフを送るためにも、仕事が決まり移住する前にやっておくといいことを挙げてみました。
仕事が決まる移住する前にやっておくとよい4つのコト
①どんな生活がしたいのか?を言語化
移住後にどんな生活をしたいのか具体的にイメージし言語化してみましょう。
「どこで(誰と)」「どんな表情で」「何をしている」のかイメージしてみましょう。
実現できるできないはひとまず置いておいて、たくさん書き出してみると、自分の希望が可視化できます。
最近移住をサポートした単身女性は、「今までは車を運転したことが無かった。移住したら仕事終わりや休みの日に、行きたい場所へ誰に気兼ねなく自分で運転し、自由に行動してみたい」と仰っていました。
楽しそうにドライブする自分を想像し、運転免許を取得したり車を購入するために中古車店を回るなど、移住前に何をしたらいいかの道筋が明確だったのが印象に残っています。
②移住したい理由を言語化
どうして移住したいのか、具体的に言語化してみましょう。
Iターン希望の方は特に、就職面接でなぜここに移住したいのか?等、本気度を面接で聞かれることが多い傾向があります。
そのため、移住を考えることになったきっかけ・応募する企業がある土地に移住を決めた理由や経緯、具体的にどんな情報収集や行動をしてきたか・移住後にしたいことなど具体的に言語化しておくといいでしょう。
面接対策としてはもちろん、移住へのステップを一時の感情ではなく中長期的な視点を持ち自分自身の希望と行動を客観的に捉えられ、自分の移住に対する軸が定まる手助けになります。
③移住地の「お気に入り」を見つける
その土地で自分の「お気に入り」を見つけておく事も、移住がスムーズに進むコツの1つです。
上記①②を基に、自分なりのお気に入りのスポットやお店を事前に見つけるのもお勧めです。お気に入り探しは、土地に慣れることにも繋がります。
例えば、勤務開始までに想定される通勤経路を通勤時間に合わせて交通機関を使ったり車で走ってみましょう。勤務開始前なら気持ちに余裕があり、通勤経路でお気に入りや楽しみを見つけやすいようです。お店でなくても、広い空や夕焼けが綺麗だとか、見える景色にも新鮮な感動があるかもしれません。また、土地に慣れておいた方が勤務開始後にストレスも感じにくくなりますし、自分のお気に入りを伝えることで職場でのコミュニケーションのきっかけになりますね。
生活するという視点で、日常の食品や日用雑貨を買い物を想定してお店に入り、実際に買い物してみるのもおすすめです。お店の選択肢があるエリアでしたら、いくつか回って品揃えや買い物のしやすさも比較しておくといいですね。
パートナーやご家族がいる場合は、一緒に楽しんでお気に入り探しができたらいいですね。お子さんの保育園や学校まで一緒に歩いたり近くの公園で遊んでみると、周辺住民や子どもたちの様子も掴みやすいでしょう。
以上の点から、今の職場を退職し新職場で勤務開始までの期間は、引っ越しだけで終わらずプラスαの情報収集ができるよう、余裕を持った日数を確保できるとベターです。
④移住理由の優先順位をつける
移住する条件の優先順位を決めておく事も必要です。 ※自分の心地よさにもこだわって!
仕事が決まり、不動産物件の選択肢が多くあるエリアであっても、住む物件探しで苦労される方もいらっしゃいます。
家賃(購入の場合は月々の支払など)・通勤時間・物件周辺環境、買い物や交通便・お子さんの通園通学環境・ペットがいる場合は飼育可能か・災害対策・ご近所付き合い(町内会)・どんな人が多いエリアなのか等々、検討する条件は人によって違いますが多くあるでしょう。
全てが100%叶うということは難しいので、「優先度高め(絶対に譲れない)」「優先度中」「優先度低め(あれば嬉しい程度)」など優先順位をつけておくことで、タイミングを逃さずより良い決断ができるようにしておきましょう。
注意点としては、数値の条件だけに囚われて本来の移住の目的を見失ってしまうことがないよう、前述①と②の移住後の暮らしの具体的なイメージと自分の軸を忘れないようにして優先順位を決めてくださいね。
まとめ
移住と仕事探しの手順について、あなたはどのパターンに当てはまりましたか?
また、移住後の暮らしを具体的にイメージできていましたか?
考えることがたくさんありすぎて大変!という方は、就職相談と並行して移住相談も受けてみてください。人に話したり質問に答える中で、自分では気づいていなかった現状の課題や希望が整理され、何から手をつけたらいいのか見えてくることもあります。
県・市・町など行政の移住相談窓口も活用してみるのも一つです。各自治体で受けられるサポートは違いはありますので、「静岡県・移住」「○○市・移住」で検索し各ホームページもチェックしてみましょう。
自治体ごとでどんなサポートが受けられるのか、今後こちらのコラムでお伝えしていく予定です。
Achieve Career(アチーヴキャリア)は、静岡県・愛知県への移住時の転職をサポートしております。
地場の求人媒体社である株式会社アルバイトタイムスが運営し、3,400案件を超える豊富な案件ラインナップを含め、移住時の支援金に関する情報提供もさせて頂いております。
移住時の転職に関しては「移住アドバイザー・藤原啓之(ふじわらひろゆき)」までお問合せ下さい。
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藤原啓之 https://achieve.atimes.co.jp/career/consultant/fujiwara
お問合せ 0120-887-708
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執筆者:宮嶋千恵美(chiemi miyajima)
浜松移住コーディネーター。国家資格キャリアコンサルタント。沼津市、浜松市、静岡市、富士宮市に転職&移住経験を経て、2015年~認定NPOふるさと回帰支援センター内の静岡県移住相談窓口にて移住相談員を務めた後、2020年浜松市へUターン。移住した方々との交流や、地元食材を使った料理とドライブが趣味