システムエンジニア(SE)とは?仕事内容や求められるスキル、やりがいを紹介 2024/12/10版
現代のビジネスにおいて、業務を効率化するさまざまなシステムやソフトウェアの使用は欠かせません。そのようなシステムの設計から開発、運用まで幅広く担当するのが「システムエンジニア」です。
企業の業務効率化やデジタル化が進む中で、システムエンジニアの役割はますます重要になっています。この記事では、システムエンジニアの具体的な仕事内容や求められるスキル、やりがいなどを詳しく解説します。
システムエンジニアを目指している方はもちろん、すでにエンジニアとして働いている方にとっても、キャリアの方向性を考える上で参考になる情報をお届けします。
システムエンジニア(SE)とは?
システムエンジニア(略称SE)は、主にクライアントから依頼を受けてシステム設計を行うエンジニアです。クライアントの要望をヒアリングし、システムの要件定義や基本設計、詳細設計などを担当します。
ただし、「システムエンジニア」という言葉には、明確な定義が存在しません。フロントエンドエンジニアやバックエンドエンジニア、アプリケーションエンジニアなど、さまざまな専門分野のエンジニアを包括する総称として使われることもあります。
一般的にはシステム開発の上流工程を含めたシステム開発を担当するエンジニアを指すことが多いでしょう。
そんな守備範囲の広い言葉「システムエンジニア」ですが、一方で「インフラエンジニア」や「プログラマ」とは名称を分けて使われるケースが多いようです。
(※インフラエンジニアやプログラマも含めてシステムエンジニアと呼ぶこともあります)
インフラエンジニアとの違い
インフラエンジニアは、ネットワークやサーバ、データベースなどの「ITインフラ」の設計や構築、運用保守を行うエンジニアです。
システムエンジニアがシステム全体のアプリケーション部分の設計や開発を担当する役割を指すのに対し、インフラエンジニアはその土台となるインフラ部分を専門的に扱います。また、システムを安定的に稼働させるためのセキュリティ対策も重要な責務となります。
システムエンジニアが建築でいう設計士だとすれば、インフラエンジニアは建物の基礎や構造を支える技術者といえるでしょう。
インフラエンジニアとは?仕事内容や求められる資格・スキルについて解説(関連サイト:エンジニアコネクトの記事)
プログラマとの違い
プログラマは、システムエンジニアが作成した設計書に基づいてプログラミングを行う専門職です。システム開発における実装フェーズが主な担当領域となり、設計書の内容を忠実にプログラムとして具現化していきます。
システムエンジニアが顧客との折衝や要件定義などの上流工程を中心に担当するのに対し、プログラマは詳細設計以降の工程、特にコーディングに特化した役割を担います。両者は密接に連携しながら、1つのシステムを作り上げていく関係にあります。
(但し、プロジェクト規模等によっては、システムエンジニアがプログラミング迄を担うこともあります)
プログラマとは?仕事内容から求められるスキル・役立つ資格まで徹底解説(関連サイト:エンジニアコネクトの記事)
システムエンジニアの種類・職種
システムエンジニアは実に多様な役割を担っており、専門分野によって細かく分類されます。それぞれが異なる技術や知識を活かし、さまざまな場面で活躍しています。ここからは、代表的なシステムエンジニアの種類と、その特徴を紹介します。
汎用系エンジニア
汎用系エンジニアは、「汎用機」と呼ばれる大規模なデータ処理を行うシステム(大型コンピュータ)の開発や保守、運用を担当するエンジニアの呼称です。
銀行のATMシステムや航空会社の予約システム、官公庁の基幹システムなど、高い信頼性と安定性が求められる領域で重要な役割を果たしています。
この基幹システムは、24時間365日止まることなく膨大なデータを処理し続けます。一度のミスが大きな影響を及ぼす可能性があるため、高度な専門知識と細心の注意が必要とされます。
現在は、「汎用機」といった専用マシンでのアプリケーション開発の機会は減っており、Linux、Windwos等のオープン環境での開発が主流となっているため、求人などを目にする機会はっているかもしれません。
オープン系エンジニア
オープン系エンジニアは、汎用系エンジニアと比較する形で使われることのある呼称です。
前述したように、現在のシステム開発においては、LinuxやWindwosなどのOSが稼働する環境であれば、所定のメーカーやベンダーの提供するハードウェアや技術に縛られることなく開発が可能です。
「汎用機」を用いた”所定のメーカーの提供するハードウェアの中で、指定された技術を用いて開発する”、いわば「クローズド」な開発に対して、対義語的な意味合いで「オープン系開発」と呼びます。
オープン系の開発においては、様々なOS、ミドルウェア、言語を組み合わせて開発ができます。
また、製品単体で動作する「スタンドアローン型」や、専用の回線でクライアントPCとサーバがネットワークを介して利用できるような「クライアントサーバ型(通称クラサバ系)」、そのネットワーク部分にインターネットを利用し、Webブラウザを通して利用する「Web型(Web系)」などが含まれます。
アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアは、文字通りアプリケーションの開発を行うエンジニアの呼称です。
Windowsアプリやゲーム、スマホアプリなどの設計や開発を行うようなエンジニアのことを指すことが多いです。
単体で動作するアプリ(スタンドアローン型)の開発はもちろん、クラサバ系アプリ、Web系アプリの開発も該当するため、オープン系エンジニアに近い言葉と言えるでしょう。
ただし、Web系アプリケーション開発の場合は、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアというように、役割に応じて呼ぶことも多いため、やや広義な職種名とも言えます。
オープン系エンジニアとの違いは、成果物がアプリケーションなのか否か程度です。
Web系エンジニア
Web系エンジニアは、Web環境で稼働するシステムの開発を行うエンジニアです。
前述のとおり、Web系の開発においては、フロントエンドの開発とバックエンド(サーバサイド)の開発を別々のエンジニアが担うことも多いため、フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアと、役割別に呼称することも多いです。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、Web系エンジニアの中で画面回りを作るエンジニアのことを呼称します。
Webサイトやアプリの表側、つまりユーザの目に見える部分を作ります。
HTML/CSSやJavaScriptなどを使って、利用者が直接目にし、操作する画面のデザインや機能を実装します。
また、WordPressなどのCMSの構築やカスタマイズも重要な業務の1つです。ユーザ体験を最大限に高めながら、見た目の美しさと使いやすさを両立させる技術力が求められます。
フロントエンドエンジニアとは?仕事内容や将来性など徹底解説(関連サイト:エンジニアコネクトの記事)
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、Webシステムの裏側の処理部分の開発を担当します。
例えば、ユーザがボタンをクリックしたり、検索をしたり、フォームに情報を入力したりした際に、実際のシステム上の処理では、画面→サーバへとデータが通信され、処理自体はサーバ上(バックエンド)で実行されます。
そうした裏側部分の処理を設計・開発します。
Web系システムにおいては、サーバやデータベースなど、インフラと連携する処理も多いため、インフラエンジニアとしての役割を兼務することもあります。
バックエンドエンジニアとは?仕事内容や求められる資格・スキルを徹底解説(関連サイト:エンジニアコネクトの記事)
組込系エンジニア
システムエンジニアと区別して「制御系エンジニア」や「組込系エンジニア」と呼ぶことも多いです。互いに機械などのハードウェア=「モノ」を動かすことを目的としたソフトウェア開発を行います。
組込系エンジニアは、さまざまな「モノ」の頭脳となるソフトウェアを開発します。
スマホや家電製品、自動車など、あらゆる電子機器には小さなコンピュータが組み込まれています。
一般的には後から更新することが出来ないようなプログラムです。
そうした意味でも、品質を担保したプログラムを作成し「モノ」が製品として適切に成立する事が求められます。
したがってハードウェアと連携した稼働の点検が必要となる点が特徴です。
また、オープン系開発に比べて限られたリソース、条件付きの環境の中で稼働するソフトウェア開発を行うため、最大限の性能を引き出すための工夫が必要です。
組込開発エンジニアとは?業務内容や必要なスキルについて徹底解説!
制御系エンジニア
制御系エンジニアは、機械を正確にコントロールするためのソフトウェアを開発します。
その点だけで言えば組込系ソフトウェアと同様ですが、例えば、エアコンの温度調節や洗濯機の水量制御など、ユーザの操作に応じて機器が適切に動作するための仕組みを作り上げます。
エアコンで例えるならば、制御系ソフトで温度調節や風量調節を行い、その命令を受けたマイコン(組込系ソフトウェア)がモーターを調整するといった具合です。
組込系エンジニアが開発したプログラムと連携しながら、機械の動きを細かく制御します。精密な制御が必要な産業機器や製造装置などでも、重要な役割を果たしています。
また、制御系開発も組込系開発と同様に「モノ」を動かすため、ハードウェアと連携した開発が必要になります。
そこにインターネットやWebを絡ませた開発となったとき「IoT開発」と呼んだりもします。
システムエンジニアの仕事内容
システムエンジニアの仕事は、前述の通り対象は違えどシステムの仕様調整、設計、開発、リリースと上流~下流まで、システム開発における一連の工程に深く関わります。
ここからは、要件定義から運用保守まで、各工程でシステムエンジニアがどのような業務を行うのかを紹介します。それぞれの工程での役割を理解することで、システムエンジニアの仕事の全体像が見えてくるでしょう。
要件定義
要件定義は、システム開発の土台となる重要な工程です。クライアントとの綿密な打ち合わせを通じて、開発するシステムの目的や必要な機能を明確にしていきます。
企業向けシステムであれば実際の業務担当者に、消費者向けシステムであれば想定ユーザに対して、詳細なヒアリングを実施します。この段階で決定した内容は、予算や人員配置、開発期間の設定にも直結します。
また、ここでの認識の齟齬は後工程に大きな影響を及ぼすため、開発に関わる全員が同じ理解を持てるよう、細部まで丁寧に擦り合わせを行います。
この工程はシステムエンジニアの中でもマネージャー(PM)やリーダー(PL)といった職域者が担当する事が多いです。
基本設計(外部設計)
基本設計(外部設計)は、要件定義で決まった内容を具体的な機能や流れとして落とし込んでいく工程です。各機能がどのような役割を果たし、どのように連携するのかを明確にします。
基本設計では特に、実際にシステムを使用するユーザの視点に立つことが大切です。画面の見やすさや操作のしやすさ、機能の使い勝手など、ユーザ体験を重視した設計を心がけます。基本設計の良し悪しは、完成後のシステムの価値に大きく影響します。
詳細設計(内部設計)
詳細設計(内部設計)では、基本設計で定めた機能を実現するための具体的な仕組みを設計します。プログラムの構造や処理の流れ、データの持ち方など、システムの内部動作に関わる細かい仕様を決めていきます。
詳細設計では、開発チーム全体での認識合わせが特に重要です。実装を担当するメンバーが迷うことなく作業を進められるよう、複数人でチェックを重ねながら、明確な設計書を作り上げていきます。
プログラミング(実装)
プログラミング(実装)は、これまでの設計をコードとして具現化する工程です。システムの要件や特性に応じて最適なプログラミング言語を選択し、効率的な実装を進めていきます。
プログラマに作業を依頼することも多いですが、システムエンジニアも実装の進捗や品質を随時確認しながら、必要に応じて軌道修正を行います。
テスト
リリース前に、開発したシステムの品質を確認するためのテストを行います。この工程では、大きく4つのテストを行います。
①単体テスト | 個々のプログラムが詳細設計で定めた仕様を満たしているかを1つずつチェックする |
②結合テスト | 複数のプログラムが正常に反応するかを確認する |
③システムテスト | すべてのプログラムを組み合わせて正常に反応するかを確認する |
④運用テスト | 実際にシステムを利用する環境下において、正常に反応するかを確認する |
単体テストでは個々のプログラムの動作を、結合テストでは機能単位での連携を確認します。さらにシステムテストでは、システム全体としての性能や安定性を検証します。
最後の運用テストでは、実際の利用環境に近い状態でシステムを動かし、実用面での問題がないかを入念にチェックします。不具合が見つかった場合は、原因を特定して修正を行い、すべての確認が完了してからリリースへと進みます。
運用保守
システムエンジニアは、リリース後も日々の運用状況を監視しながら、発生したトラブルに迅速に対応します。また、クライアントからの問い合わせやフィードバックを受けて、必要な改善や機能追加を行い、システムの価値を維持・向上させていきます。
システムエンジニアに求められること
システムエンジニアがプロジェクトを成功に導くためには、技術的なスキルだけでなく、多岐にわたる知識や能力が必要とされます。ここでは、システムエンジニアに欠かせない5つの重要なスキルを紹介します。
プログラミングの知識・スキル
プログラミングの知識とスキルは、システムエンジニアの基盤となる能力です。実際のプログラミング作業はプログラマに任せることが多くても、技術的な理解は不可欠です。Java、C#、PHP、C言語、Pythonなどの主要なプログラミング言語の特徴や適した用途を理解しておきましょう。
自身でコードを書くためだけでなく、開発メンバーの技術的な課題を理解し、適切な解決策やアドバイスを提示するためにも重要です。
IT業界への幅広い知見
IT業界は日々進化を続けており、新しい技術やトレンドが次々と生まれています。システムエンジニアには、変化に対する深い理解と柔軟な対応が求められます。
クラウドコンピューティングや人工知能、ブロックチェーンなど、最新技術の動向を把握することはもちろん、ハードウェアやネットワーク、情報セキュリティなど、幅広い分野の知識も必要です。
なぜなら、同じ目的を実現するにしても用いる技術によって、安定性、簡易性、必要コストといった点に差が出てくるためです。
それ故に常に、学び続ける姿勢がプロジェクトの成功や、システムエンジニアとしての価値向上につながります。
問題解決力
システム開発では、予期せぬ問題が次々と発生します。そんな時に必要となるのが、的確な問題解決能力です。
まずは問題の本質を見極め、必要な情報を素早く収集します。そして、技術面やコスト面、時間的制約など、さまざまな観点から解決策を検討しましょう。
そこから最適な方法を選択し、実行に移します。さらに、その解決策が本当に効果的だったかどうかを検証することも重要です。
クライアント対応力
クライアントとの円滑なコミュニケーションは、プロジェクトの成否を左右する重要な要素です。専門的な内容を、技術者ではない人にもわかりやすく説明する能力が必要です。
また、クライアントの真のニーズを引き出し、時には予算や技術的制約と折り合いをつけながら、最適な解決策を提案していきます。
問題が発生した際も、冷静に状況を説明し、実現可能な対応策を示すことで、クライアントの信頼を得ることができるでしょう。
マネジメントスキル
多くの場合、システム開発はチームで行います。上流工程を担当するシステムエンジニアは、プロジェクトとチームメンバーのマネジメントも役割になるケースも多いです。
人員配置や工数の見積もり、スケジュール管理など、プロジェクト全体を見渡した計画立案が求められます。また、チームメンバーの状況を把握し、必要に応じて業務の再分配や技術的なサポートを行います。
予期せぬ問題が発生した際も、チーム全体の力を結集して対応できるよう、適切なリーダーシップを発揮することが必要でしょう。
システムエンジニアがきつい・やめとけと言われる理由とは?
システムエンジニアは、高い専門性と魅力的な仕事内容から人気の職種として知られています。しかし一方で、「きつい仕事」「やめたほうがいい」という声を聞いたことがある人もいるでしょう。
ここからは、システムエンジニアがきつい・やめとけと言われる背景にある具体的な理由を紹介します。
長時間労働になりやすい
システムエンジニアの仕事には、必ず守らなければならない納期が存在します。しかしながら、開発中に予期せぬトラブルが発生したり、クライアントから急な仕様変更を求められたりすることも珍しくありません。
このような状況に対応するために、残業や休日出勤を余儀なくされることがあります。
また、1人のエンジニアが複数のプロジェクトを掛け持ちせざるを得ないケースも多々あります。それが結果として、慢性的な長時間労働に陥りやすく、結果として労働時間が多くなってしまうといった事例も見られます。
しかし、ITエンジニア人口の更なる必要性が叫ばれる中で、労働環境の改善を行う企業が増えたことで、一昔前のような過酷な労働環境は減っています。
プレッシャーやストレスが激しい
システムエンジニアには常に大きな責任が伴います。開発中のちょっとしたミスが、クライアントの業務に重大な影響を及ぼす可能性があるためです。システム障害が発生した場合は、ビジネスへの影響を最小限に抑えるため、迅速な対応が求められます。
また、クライアントとの度重なる折衝や、タイトな納期との戦い、チームメンバーとの調整など、技術面以外でも多くのストレスにさらされます。常にプレッシャーがかかっているような状態が続き、精神的にも体力的にもきつい・大変と言われることがあります。
したがって「技術」を軸に極めたいタイプのエンジニアと、「マネジメント」もできるエンジニアに分かれる傾向があります。
仕事量に対して給与が見合わない
長時間労働や大きな責任、慢性的なストレスに比べ、給与水準が見合っていないと感じるエンジニアは少なくありません。そのため、より待遇のよい企業への転職や、別職種へのキャリアチェンジを選択する人も増えています。
だからこそ、システムエンジニアとしてのキャリアを始める際は、企業選びが極めて重要です。
残業時間の管理体制や給与水準、キャリアアップ支援など、さまざまな面から企業の特徴を見極め、自分に合った環境を選ぶことが大切です。
ただし、技術や工程経験が身につけばむしろ需要の多い職種なので、より好条件な求人への転職を選べる立場になりやすいといったプラスの側面もあります。
技術に加えてマネジメントスキルも備えているエンジニアはどの会社へ行っても重宝されます。
いわば「腕ひとつ」で自身の価値を高められる仕事とも言えそうです。
システムエンジニアの魅力・やりがい
システムエンジニアには大変な面もありますが、その分だけ魅力的な要素も数多く存在します。実際に多くのエンジニアが、やりがいを持って仕事に取り組んでいます。ここからは、システムエンジニアならではの魅力や仕事で得られる価値を紹介します。
平均年収が高い
厚生労働省が運営するjob tagによると、Webサイト開発に携わるシステムエンジニアの平均年収は557.6万円となっています。これは、国税庁の調査による日本の平均給与460万円を大きく上回る水準です。
仕事量と給与のバランスに不満を感じるエンジニアもたしかにいるものの、自分に合った環境で働けているエンジニアの多くは、仕事内容にも収入面にも高い満足度を示しています。優れた技術力や経験を持つエンジニアであれば、さらに高い年収を目指すことも十分可能です。
さまざまなスキルが身につく
システムエンジニアの仕事は、単なるプログラミングではありません。プロジェクトを通じて、システム設計からマネジメント、クライアントとのコミュニケーションまで、幅広いスキルを養うことができます。
日々新しい技術に触れ、クライアントの課題解決に取り組む中で、技術力とともに問題解決能力も自然と向上していきます。また、自分が携わったシステムが実際に使われ、ユーザの役に立っている姿を目にすると、大きな達成感が得られます。
こうして身につけたスキルは、エンジニアとしてのキャリアだけでなく、将来の選択肢を広げる貴重な財産となります。常に学び、成長できる環境があることは、システムエンジニアの大きな魅力といえるでしょう。
多様なキャリアパスを描ける
システムエンジニアとして積み重ねたスキルや経験は、将来の多様なキャリアパスにつながります。技術のスペシャリストとして特定の分野を極めるのはもちろん、プロジェクトマネージャーとしてチームを率いる道も開かれています。
培った知識と経験を活かして、ITコンサルタントや技術営業として活躍するエンジニアも増えています。また、フリーランスとして独立したり、副業として技術力を活かしたりと、働き方の選択肢も広がっています。
システムエンジニアは自分の興味や適性に合わせて、柔軟にキャリアを構築できる職種といえます。技術の進化とともに新しい可能性が生まれ続けているのも大きな特徴です。
システムエンジニアの仕事に役立つおすすめの資格
前提として、システムエンジニアとして働く上で、必ずしも資格は必要ではありません。しかし、習得した技術力を客観的に証明できるため、資格はキャリアアップの強力な武器となります。
特に転職時には、自身の専門性をアピールする重要な要素となるでしょう。ここからは、システムエンジニアに特に役立つ資格を紹介します。
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門として広く認知されています。情報技術の基礎知識から、システム開発に必要な考え方まで、幅広い分野の理解度を測る試験です。
応用情報技術者試験は、より実践的で高度な内容が問われます。プロジェクトマネジメントやセキュリティ、システム設計など、現場で必要とされる専門的なスキルの習得度を証明できます。
両試験とも国家資格であり、多くの企業で評価される傾向にあります。
C言語プログラミング能力認定試験・Javaプログラミング能力認定試験
C言語とJavaは、システム開発の現場で広く使われているプログラミング言語です。C言語は基盤システムや組み込みソフトウェアの開発に、Javaは業務系システムやWebアプリの開発に、それぞれ欠かせない存在です。
C言語プログラミング能力認定試験やJavaプログラミング能力認定試験では、実際の開発で必要となる実践的なプログラミングスキルが評価されます。基礎的な文法知識から、アルゴリズムの理解、実装力まで、総合的な能力を証明できます。
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティに関する脅威が増大する中で、セキュリティ対策の知識はすべてのITエンジニアに求められる必須スキルとなっています。情報セキュリティマネジメント試験では、組織全体のセキュリティを守るために必要な知識と実践力が問われます。
サイバー攻撃への対応から、情報資産の管理、セキュリティポリシーの策定まで、幅広い範囲をカバーしています。システム開発において、セキュリティを考慮できるシステムエンジニアとしての能力を証明できる重要な資格です。
データベーススペシャリスト試験・ネットワークスペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験とネットワークスペシャリスト試験は、高度な専門性を証明する国家資格です。
データベーススペシャリストは、大規模データベースの設計・構築・運用に関する深い知識と技術力を、ネットワークスペシャリストは、複雑なネットワークシステムの構築・運用に関する専門性を評価します。
これらは、どちらかと言えばインフラエンジニアが取得すべき資格とも言えますが、システムエンジニアがインフラ領域の知見やスキルを身につけていると鬼に金棒。
そうした万能型エンジニアはフルスタックエンジニアと呼称され、非常に価値の高い存在として評価されます。
合格難度は高いものの、これらの資格を取得することで、インフラ面においてもエキスパートとして認められ、より責任のある仕事や、高度な案件を任されるようになるでしょう。また、キャリアアップや転職時の強力な武器にもなります。
まとめ
システムエンジニアは、企業や組織の課題を解決するために情報システムの設計・開発を行う職種です。要件定義から基本設計、詳細設計、実装、テスト、運用保守まで、システム開発の全工程に携わります。
たしかに労働時間やストレスなど、大変な面もありますが、高い年収や成長機会、多様なキャリアパスなど、魅力的な要素も数多くあります。
デジタル化が進む現代社会において、システムエンジニアの重要性は今後も高まっていくでしょう。
自分の適性や目指すキャリアを見極めながら、システムエンジニアの可能性に挑戦してみるのもよいかもしれません。
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