社内SEへの転職、社内SEからの転職は難しい?社内SEの年収・年齢別の相場と高年収を目指す戦略を解説 2025/5/30版

「客先常駐ばかりで将来のキャリアが見えない」
「社内SEに転職したいけど年収は上がるのだろうか」
このような悩みを抱えていませんか?
社内SEは平均年収が500〜550万円と高い水準を誇り、ワークライフバランスと安定性を両立できる魅力的な職種です。また、適切なスキルアップと戦略的な転職活動により、年収1,000万円も実現可能です。
一方で、クライアントワークとなる一般的なSEと異なり、社内SEは社内の業務改善などを目的とした役割の求人であるケースが多いため、一般職と同様の総合職扱いで給与制度が設計されており、年収面での評価は今ひとつといった事例も散見されます。
本記事では、社内SEの詳しい年収相場をもとに、必要なスキルや転職成功のための具体的なステップまで詳しく解説します。
【最新版】社内SEの平均的な年収は?
社内SEの平均年収は500〜550万円です。
厚生労働省が公表しているIT業界全体の平均年収が381.2万円といわれているため、比較すると約120万円高い水準といえるでしょう。
これは社内SEが専門性の高いIT人材として企業から評価されていることを示しています。
しかし、勤務先の企業規模や業界によって年収には大きな差があります。たとえば大手企業や高い専門スキルを保有しているといった場合では、さらに年収が上がるケースも珍しくありません。
資格の取得やスキルアップを重ねることでSEとしての需要が高まり、年収1,000万円も目指せるでしょう。
<参照>
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
【年齢別・職種別】社内SEの平均年収を比較

社内SEの年収は、年齢や職種によって大きく異なります。ここでは、以下の項目別で平均年収を解説します
- 年齢別の平均年収の比較
- 職種別の平均年収の比較
自分の目指したい年収のゴールによって行動が変わるため、これらの違いへの理解が大切です。
年齢別の平均年収の比較
社内SEの年収は、年齢とともに上昇していく傾向です。年齢別の平均年収の一覧は以下の表で確認しましょう。
年齢層 | 平均年収 |
20代前半 | 約340万円 |
20代後半 | 約430万円 |
30代 | 約520万円 |
40代 | 約640万円 |
40代になると年収は640万円にまでのぼり、平均年収と比べると100万円近く上がります。
20代前半では340万円程度からスタートし、後半で約430万円、30代で520万円と着実に上昇していく傾向があります。
職種別の平均年収の比較
社内SEは、他のIT職種と比較して平均的な年収水準です。それぞれの年収を以下の表で確認しましょう。
職種 | 平均年収 |
社内SE | 550万円 |
プログラマ | 400~500万円 |
ITコンサルタント | 640万円 |
システムエンジニア | 500~550万円 |
社内SEは技術的なスキルに加えて、入社した企業が行うビジネスの業務知識や、トラブルが発生した場合等の問題解決能力などが求められます。
システムの企画段階から保守まで幅広くカバーする重要な役割を担うことから、社内SEは魅力的な職種といえるでしょう。
<補足:社内SEとシステムエンジニアは何が違う?>
ちなみに、社内SEという呼称は、社内向けシステムのためのエンジニアという役割からきています。
社内SEも、広義の意味ではシステムエンジニアと言えますが、社内SEとシステムエンジニアを別の職種のように呼称しているのは、システムエンジニアが表す職種が、主にベンダー側(受注・受託をする側)のシステムエンジニアのことを指して表現することが多いためです。
社内SEの仕事とは?業務内容と役割をわかりやすく紹介

社内SEは企業内で使用される情報システム全般を担当する専門職です。主な業務は以下のとおりです。
- 社内システムの開発・改修
- 社内インフラの運用・保守
- ヘルプデスク業務
社内SEは技術的なスキルに加えて、社内の各部署との連携やプロジェクト管理能力も求められる多面的な職種です。
それぞれの業務内容について、詳しく見ていきましょう。
社内システムの開発業務
社内SEは企業の業務効率化を目的として、日常的に使用するシステムの新規開発や既存機能の追加・改善を実施します。
システムを開発する際は導入する業務を分析し、システム化させる範囲を定義するところから開始します。一般的には要件定義から開発までの上流工程を社内SEが一貫して進めるため、ITの網羅的な知識やスキルが必要です。
開発業務で実施する具体的な業務内容は、以下のとおりです。
- 業務フローの分析
- 要件定義の作成(またはRFI、RFPの作成)
- システム設計
- システム開発
- テスト
- 企業固有のニーズへの対応
- プロジェクトの管理
ただ、会社によって社内SEに求められる開発スキルは異なります。
一般的にプログラミング等の開発実務については、取引先ベンダ企業等に依頼し、社内SEはベンダのコントロールを行いつつ、目的のソフトウェアの導入までを進めていくといったプロジェクト管理を中心に行っていくケースが多いです。
ただ、近年は自社内に技術や知見、内製化能力を保有したいという狙いで、社内SEが一連の工程を全て担うような企業も存在します。
社内システムの運用・保守業務
社内で稼働しているシステムの稼働を安定的に維持するため、社内SEは日常的な監視業務と定期的なメンテナンスを実施します。
サーバやネットワーク機器の状態を監視し、異常を早期発見して迅速に対応することで業務停止リスクを最小限にすることが可能です。
運用・保守業務では、主に以下のような内容を担当します。
- システムの監視
- データベースの最適化
- セキュリティパッチの適用
システムのアップデートやセキュリティ対策の実装により、常に最新で安全な環境を維持します。予防保守を徹底し、突発的な障害を防ぐことで社員が常に安心してシステムを利用できるように維持します。
ヘルプデスク業務
社内SEは社員からのIT関連の問い合わせに対応する窓口として、ヘルプデスク業務を担当します。
社内SEは、社員から幅広いITに関する相談を受けることが多いため、以下のようなお問い合わせ内容が届くことも珍しくありません
- PCの不具合の改善依頼
- ソフトウェアの操作方法
- ネットワーク接続トラブル
従業員の疑問や問題を迅速に解決するための要領の良さや豊富な専門知識が求められます。
また、単純なトラブル解決にとどまらず、問題の根本原因を特定し、再発防止策の提案もおこないます。
他にも、新入社員向けのシステム操作研修や社内システム利用マニュアルの作成も、社内SEにとって欠かせない重要な業務です。
こうしたことから、社内SEの仕事内容において、ヘルプデスクや社内サポートの割合が大きい場合は、コミュニケーション能力も有効な武器になります。
社内SEとして働くメリット5選

社内SEは他のIT職種と比較して働きやすさやキャリア形成において多くの利点があると言われています。働くメリットは、以下のとおりです。
- 勤務場所の変動が少ない
- 納期の調整がしやすい
- 残業が少なく働きやすい
- ユーザーの反応を実感しやすい
- 会社への一体感が持てる
ここでは、それぞれのメリットを詳しく解説します。
勤務場所の変動が少ない
社内SEは自社のオフィスでの勤務(場合によってはリモート勤務)が基本となるため、勤務場所が安定しています。
SESや派遣などの客先常駐型の働き方では、プロジェクトごとに異なる顧客先にて作業する必要があり、勤務地が変わることが一般的です。
一方、社内SEは自社向けのシステム開発・運用・保守などが中心業務となるため、勤務環境に変化がありません。
人間関係も安定しやすく、長期的な信頼関係を築きながら業務を進められます。
環境の変化に敏感な方や、腰を据えてひとつの職場で成長したい方に適した職種といえるでしょう。
納期の調整がしやすい
社内SEは外部クライアントではなく、同じ組織内の社員がユーザーとなるため、納期が調整しやすい点があります。
(もちろん、納期遵守が当たり前の世界ではありますが)
外部委託先とのやり取りが中心となる場合でも、ユーザ側(発注者側)の立場として主導権を握りながらスケジュール管理が可能です。
急な仕様変更やトラブル対応が発生した際も、社内での調整が可能なため、受注側のエンジニアが抱えるような、納期や品質係わるプレッシャーが少ないのが特徴です。
社内の事情を踏まえ、現実的なスケジュールが立てられます。突発的な対応も比較的少なく、計画的に業務を進められるため、安定した働き方を維持しやすいでしょう。
残業が少なく働きやすい
社内SEは、比較的残業が少ないため定時退社しやすく、ワークライフバランスを重視する人に人気の高い職種です。
ワークライフバランスを取りやすい理由は、以下のとおりです。
- 無理のないスケジュールで働ける
- システム障害対応も当番制やシフト制で運用される
- 休日に呼び出される頻度も少ない(ユーザである従業員も休みなので)
- 繁忙期は新システム導入時期などに限られている
適度な業務量により精神的・肉体的な負担が軽減され、プライベートの時間を充実させやすいのが大きなメリットです。
家庭との両立を図りたい方や、自己研鑽の時間を作りたい方にとって理想的な働き方を目指しやすい職種といえます。
ユーザーの反応を実感しやすい
社内SEは同僚がユーザーのため、改善効果を直接確認できたり、感謝の声も届きやすかったりするのが特徴です。
システムを開発し、実際に稼働が開始した際は、社員から具体的なフィードバックを受け取れます。PDCAを用いてシステムを継続的に改善するなかで、自分の成長と組織への貢献を実感できるやりがいがあります。
また、問題発生時は迅速に対応でき、感謝や安堵の表情を直接見られるため、組織への貢献を実感しやすいです。
会社への一体感が持てる
社内SEは企業の業務フローや経営課題に深くかかわるポジションにあるため、組織の一員としての一体感を強く感じられます。
一般的なシステムエンジニアの場合、受注側(ベンダ)として開発を進めるため、実際に導入され、定着された後で、その社内にどのような影響があったのか把握が難しいのが実態です。しかし、社内SEの場合は自社でシステムが使用されるため、ユーザや生産性の改善の様子が分かり、企業全体の成長に貢献していると感じやすくなります。
そのため組織の一員としての意識を持ちやすく、業務知識や信頼関係を築くことで長期的なキャリア形成につながりやすい職種です。
社内SEとして働くデメリット3選

社内SEは働きやすさに優れる一方で、キャリア形成や年収面でいくつかの課題があります。デメリットは以下の3つです。
- 高度または最新の専門スキルが求められにくい
- 保守・管理業務が中心になりやすい
- 社内で評価されにくいため年収が上がりにくい
ここからは、それぞれのデメリットについて詳しく説明します。
高度または最新の専門スキルが求められにくい
社内SEは他のIT職種と比較して、初めのうちは専門スキルを求められる機会が少ない傾向があります。
業務の中心が既存システムの運用・保守となるため、先端技術を活用した開発プロジェクトにかかわる頻度は少なく、定型的な対応やマニュアル作業が中心です。
技術的な専門性も必要ですが、社内調整力や業務理解力が重視される傾向があります。
そのため、技術力やスキル向上の機会が少なく、市場価値が高まりにくい可能性があります。スキルアップを重視するエンジニアには、挑戦が少なく物足りないと感じることもあるでしょう。
保守・管理業務が中心になりやすい
社内SEの主な業務はシステムの安定稼働を維持することなので、新規開発よりも保守・運用業務が中心です。
自社で新しいシステムの導入の話が出ない限りは、保守・運用が中心とも言えます。
したがって、既存システムの監視・定期メンテナンス・小規模な改修作業などの定型業務が大部分を占めます。そのため、次のようなデメリットが考えられます。
- 創造性を発揮できる機会が少ない
- 新しい仕組みを自ら企画・立案する機会が少ない(故に新しい技術を覚えない)
- 日々のルーティンワーク中心で、単調な作業が多い
- スキルの衰えを感じるリスクがある(将来への不安)
- 受注側(ベンダ)のエンジニアへの転職が難しくなる(社内SE自体の求人は一般的なSEに比べ少ない)
挑戦的なプロジェクトを求めるエンジニアにとっては、やりがいを感じにくい環境といえるでしょう。
社内で評価されにくいため年収が上がりにくい
社内SEは「間接部門」として位置づけられることが多く、利益への直接的な影響が見えにくいため、評価が上がりにくい傾向があります。
また、多くの社員からはシステムが正常に稼働していることが当然とみなされ、トラブルがない限り部署が目立ちにくくなります。
営業部門のように数値で成果を示しやすい職種とは違い、社内SEの貢献度は数値化が難しく、昇進や昇給の機会が限られるケースも少なくありません。
最近ではSES(外部委託のエンジニアリングサービス)で社内SEの仕事が外注化されるケースもあり、人員削減のリスクが指摘されることもあります。
社内SEに向いている人の3つの特徴

社内SEとして活躍するには、技術力だけでなく特定の性格や能力が必要です。
社内SEに向いている人の特徴は、以下のようになります。
- 幅広い業務に対応できる臨機応変さを持っている人
- 自ら進んで学習ができる人
- プロジェクトを全体的にかかわりたい人
こうした特徴を備えた方は、社内SEへの挑戦を検討してみてはいかがでしょうか。
幅広い業務に対応できる臨機応変さを持っている人
社内SEは開発・運用やユーザーサポートなど多岐にわたる業務を担当するため、状況に応じて柔軟に対応する能力が必要です。
一つの専門分野に特化するよりも、IT全般の知識を広く持ち、さまざまな課題に対して最適な解決策を見つけられる人が重宝されます。
また、チーム全体でプロジェクトを進めるため技術的な問題だけでなく、社内メンバーとの調整やサポートを含めた、柔軟性のある対応が必要です。
変化する環境に順応しながら、組織全体の円滑な運営をサポートできる人材が社内SEに適しています。
自ら進んで学習ができる人
IT技術は日進月歩で進化しているため、社内SEには継続的な学習意欲が不可欠です。最新の技術を常にチェックし、自社に合うものを選ぶ力が求められます。
以下のように、自主的にスキルアップに取り組みましょう。
- 資格取得
- 勉強会への参加
- 技術書・専門書の読書
自社の業務フローや業界特有の知識についても積極的に学び、IT戦略と経営戦略を結びつけて考える能力も重要です。
継続的な学習を怠ると、新しい仕事を任せてもらえず、成長のチャンスを逃します。受け身ではなく、自分から情報を収集し、学んだ知識を実務に活かせる人が社内SEとして大きく成長できるでしょう。
プロジェクト全体にかかわりたい人
社内SEはシステム開発の全工程にかかわるため、プロジェクト全体を見渡したい人に適しています。
特定の工程だけでなく、企画段階から保守運用まで一貫して携わることで、システムが企業に与える影響を総合的に理解できます。幅広い視点でプロジェクトにかかわりたい人にとって、社内SEは非常にやりがいのある職種です。
一つのシステムを長く担当することで、責任感を持って業務に取り組めるでしょう。
社内SEへの転職や社内SEからの転職で求められる・役立つスキル

社内SEへの転職・社内SEからの転職を成功させるためには、以下の3つのスキルが重要です。
- ITインフラの知識・技術
- コミュニケーション能力
- マネジメント能力
ITインフラの知識・技術
社内SEには、以下のようなIT領域における幅広い理解が求められます。
- ネットワーク
- サーバ
- セキュリティ
- プログラミング
ただその中でも特に、ネットワークやサーバ、セキュリティといったインフラ回りの知識や技術は、より必要なスキルとなります。
アプリケーション開発を行うエンジニアから社内SEへの転職を目指す方にとっては、少し知識が不足する領域かと思います。クラウドサービスの普及により、AWSやAzureといったクラウドプラットフォームの知識も重要性を増しています。
こうしたインフラ回りの知識や技術は、社内SEへの転職をする際はもちろん、社内SEからの転職をする際にも有効に作用します。
基本的には、プログラミングや設計等のアプリケーション回りの知見も含め、IT全体を俯瞰できる総合的な知識が社内SEの基盤となります。ただ、「開発」の機会が限られるケースが多いことからも、ITインフラにおいては継続的な学習が欠かせません。
コミュニケーション能力
社内SEは企業内のさまざまな部署と連携する機会が多く、高いコミュニケーション能力が必要です。コミュニケーションが求められる場面は、以下のとおりです。
業務内容 | 詳細 |
システム要望の聞き取り | システム要望を聞き、技術や予算を考慮して提案する |
非技術者への説明 | ITの専門知識を持たない社員に対しても、わかりやすく説明し、理解を得る |
新システム導入時の研修・説明 | 新システム導入時、操作説明や研修を行い移行支援する |
トラブル発生時の対応 | トラブル時は関係者に状況を伝え、対応方針を明確にすることで混乱を防ぐ |
このように人間関係を円滑に保ちながら、組織全体のIT活用を推進する調整役としての役割が期待されています。
マネジメント能力
社内SEには複数のプロジェクトを同時に管理し、限られたリソースのなかで成果を出すマネジメント能力が求められます。
システム導入プロジェクトでは、以下のようなマネジメントスキルが必要です。
- スケジュール策定(WBS)
- スケジュール進捗管理
- メンバーの育成
- 予算調整
- 品質管理
複数のタスクを効率的に配分し、関係者の負担を適切に調整します。外部ベンダーとの協業では、契約内容の管理から進捗確認まで、プロジェクト全体を見渡せる管理の能力が重要です。
社内SEの年収は今後どうなる?将来性や成長の可能性
社内SEの将来性は非常に明るく、年収向上の機会も拡大しています。
というのも、DX推進が進むなかで、IT戦略を立て実行できる社内SEの需要が急増しているためです。
AI導入や自動化、クラウド移行など競争力強化に直結するプロジェクトで、中心的役割を期待されているためです。
システム開発の内製化を進める企業が増え、コスト削減と自社理解を両立できる社内SEの価値が再評価されています。マネジメントスキルや最新技術への対応力を身につけることで、年収1,000万円以上の高収入ポジションへの道筋も見えてくるでしょう。
企業内での発言力向上と共に、将来的な年収アップの可能性は十分に期待できる職種といえるでしょう。
社内SEで年収1,000万円を目指すための5つのポイント

社内SEが高年収を実現するには、戦略的なキャリア形成が重要です。
以下の5つの方法を組み合わせることで年収1,000万円も実現可能です。
- 必要な資格を取得する
- ITスキルを磨く
- 上流工程に携わる
- 管理職の立ち位置になる
- 給与水準の高い企業を目指す
必要な資格を取得する
年収1,000万円を目指す社内SEにとって、専門資格の取得は市場価値向上の重要な要素です。市場価値を向上させる主な資格は以下のとおりです。
- ネットワークスペシャリスト
- 情報処理安全確保支援士
- プロジェクトマネージャ試験
「ネットワークスペシャリスト」は社内インフラの設計・運用に、「情報処理安全確保支援士」はセキュリティ対策の強化に活かせます。
さらに、「プロジェクトマネージャ試験」は開発全体の進行管理に役立ち、社内SEとして総合的な力を発揮できます。
資格取得により、多くの企業で資格手当の支給や昇格査定での加点が期待でき、直接的な年収アップにつながるでしょう。
ITスキルを磨く
技術力の継続的な向上は、高年収実現の基盤となる重要な要素です。
AI・機械学習・DX・クラウドアーキテクチャといった成長分野での深い専門知識を身につけることで、企業内での希少価値を高められます。
IPAのITスキル標準(ITSS)でレベル5以上を目指し、企業内のハイエンドプレイヤーとしての地位を確立することが重要です。
特に、社内SEの役割から、業務のDX化推進といった意図での生産性UPが期待されますので、以下のようなスキルを磨くことで、評価を高めることが出来るはずです。
- PythonやRPAなど、DX化推進に有効なプログラミング言語や自動化のスキル
- 内製開発に向けた、最新のフレームワークや開発手法等の理解・習得
- AIに関する知識・情報
開発効率向上に貢献できる人材になることで、上流工程での提案力や問題解決力を強化できます。継続的な学習で最新技術トレンドをキャッチアップすることが重要です。
上流工程に携わる
システム開発の上流工程である要件定義や基本設計への参画は、年収1,000万円達成への重要なステップです。
上流工程では、ビジネス要求をIT要件に変換し、企業価値創造に直接貢献できます。
ユーザ側(発注側)の立場ながら、自社を顧客と見立てた視点で、ITコンサルタントやシステムアーキテクトといった役割イメージして、プロジェクト全体を俯瞰する力を養うことが重要です。
経営層とのコミュニケーション機会を増やし、IT戦略の策定や投資判断に参画することで、技術者から経営に貢献するIT人材へと成長できます。
ビジネス視点でのプロジェクト推進により、技術力だけでは得られない付加価値を提供できる人材として認められるでしょう。
管理職の立ち位置になる
管理職への昇進は、年収1,000万円実現への最も確実な道筋のひとつです。
ITシステム部門の課長や部長クラスになることで、基本給の大幅向上に加え、役職手当や成果連動報酬などの追加収入も期待できます。
管理職には以下のようなスキルが必要です。
- チーム運営
- 予算管理
- 人材育成
ベンダ側(受注側)で言えば、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーに類する役割です。
部下のスキル向上や業務効率化で成果を出せば、昇進や他社での管理職への道も開けます。経営陣との対話を通じ、事業戦略とIT戦略の連携に貢献し、企業競争力を高められます。
リーダーシップと戦略思考を磨き、どの企業でも通用する人材を目指しましょう。
給与水準の高い企業を目指す
企業規模や業界による年収格差は非常に大きく、戦略的な転職により劇的な年収向上が可能です。
大手IT企業や外資系企業、急成長中のスタートアップなどは、社内SEに対しても市場価値に見合った高い報酬を提示する傾向があります。特に、DX化を推進することで得られる利益やコストカットの効果が大きい企業ほど、社内SEの価値が高くなります。
したがって、以下のような業界への転職も有効な選択肢です。
- 金融業界
- メーカー企業
- コンサルティング業界
上場企業や成長企業では、ストックオプションや業績連動賞与など、基本給以外の収入機会も多く用意されています。
転職エージェントを活用して高年収ポジションを狙うことで、スキルを活かしつつ安定した高収入を得られます。
社内SEの転職で有利になる資格

社内SEへの転職成功や、社内SEからの転職成功には、実務で直接活用でき、企業から高く評価される資格の取得が効果的です。おすすめの資格を確認しましょう。
資格名 | 特徴 |
基本情報技術者試験 | ・IT人材の登竜門・幅広い基礎知識を学び、IT業界での信頼性を証明 |
応用情報技術者試験 | ・技術から管理まで幅広い応用力を証明・社内SEの業務範囲に直結する総合的スキル |
AWS認定ソリューションアーキテクト | ・クラウド設計・構築能力を証明・DX推進企業で高く評価される実務直結資格 |
プロジェクトマネージャ試験 | ・プロジェクト管理能力を証明・管理職候補として評価され、年収アップに直結 |
データベーススペシャリスト試験 | ・データ管理の専門性を証明・基幹システム運用で重要な役割を担える証拠 |
国家資格とベンダー資格をバランスよく組み合わせることで、幅広い技術領域をカバーし、転職市場での競争力を大幅に向上できます。
関連記事:システムエンジニア(SE)とは?仕事内容や求められるスキル、やりがいを紹介
社内SEの転職は難しいのか?

社内SEへの転職とSEからの転職では、それぞれ異なる難易度と戦略が必要です。それぞれの立場に合った戦略を立てることが、転職成功のポイントとなります。
社内SEへの転職
社内SEへの転職は、IT業界での経験有無によって難易度が大きく変わります。
多くの「未経験歓迎」求人は実際には「社内SEとしての業務は未経験でもOK」という意味で、エンジニア経験が求められるのが一般的です。
以下のような経歴の方は、転職への可能性が高まります。
- インフラ設計・構築の経験を持つエンジニア
- IT系の大学・専門学校出身者
社内SEは即戦力が重視される傾向があるため、基礎的なIT知識とスキルが必要不可欠です。未経験者は、まずSIerや開発会社で経験を積み、その後社内SEを目指すのが現実的です。
全般にITインフラのスキルを求められる求人が多いため、インフラエンジニアの経験者はよりスムーズです。また、開発を中心に行ってきた方でも、開発環境の構築などの経験があれば有利に働きます。
製品知識で言えば、マイクロソフト社の製品(M365関連、C#、VBA、SQLServer等)を用いた開発経験があると、社内ツール開発やDX化等の点でも有益と言えます。
社内SEからの転職
社内SEからの転職は、IT人材不足の現状において比較的有利な状況です。社内SEで培った上流工程の経験やマネジメントスキルは、多くの職種で高く評価される傾向があります。
転職先の選択肢の具体例は以下のとおりです。
- 他社・社内SE
- Webエンジニア
- ITコンサルタント
- SIer
- フリーランス
- Webディレクター
社内SEの経験は汎用性が高く、システム開発知識と業務知識の両方を活かせる強みがあります。
ただ、システムの運用保守+ベンダコントロールといった役割のみで業務をこなしてきた方の場合、一般的なシステムエンジニアとしての経験からするとスキル面の不足が生じますので、他社の社内SEなどが選択肢になりやすい傾向はあります。
一方で、インフラの設計、構築等をこなしてきた方は、インフラエンジニアとしての評価がされやすいため、転職の選択肢としやすいと思います。
また、自社への新規ソフトウェア開発や導入、リプレイス等のプロジェクト管理が豊富な社内SE経験者の方も、ベンダ企業におけるプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーとしての評価を得ることが出来る可能性があります。
転職成功のカギは、自身のスキルと経験を整理し、志望先企業の求める人材像との適合性を明確にアピールすることです。
社内SEに転職するための4つのステップ

社内SEへの転職を成功させるには、計画的なアプローチが重要です。
以下の4つのステップを実行すれば転職の確率を高められます。
- 自己分析を実施し目標を立てる
- 業界や職種をリサーチして理解度を高める
- 社内SEに必要なスキルを習得する
- IT業界専門の転職エージェントを活用する
自己分析を実施し目標を立てる
社内SEへの転職成功の第一歩は、自分自身の現状と将来のビジョンを明確にすることです。
これまでの職務経験を振り返り、ITに関連するスキルや知識、プロジェクト管理経験などの強みを洗い出しましょう。
また、社内SEとして実現したい具体的な目標を設定します。
「システムを通じて業務効率化に貢献したい」「社内のITサポート業務を担いたい」といった明確なビジョンがあると、面接時の志望動機や転職理由で説得力が増します。
自己分析で現状を把握し、理想の社内SE像とのギャップを知ることで、習得すべきスキルが見えてくるでしょう。
関連記事:【社内SE】の職務経歴書の書き方!見本テンプレート付きでポイントを解説
業界や職種をリサーチして理解度を高める
転職活動を本格化する前に、IT業界全体と社内SEという職種について深く理解することが重要です。
社内SEの業務は、システム運用・保守、トラブル対応など多岐にわたり、他のITエンジニア職種とは異なる特徴を持ちます。
転職を考えている企業について、以下の内容を事前に確認しておきましょう。
- 事業内容
- 企業文化
- IT投資の方針
- 既存システムの構成
企業のホームページやIR資料、従業員インタビューを通じて情報を収集します。情報をもとに、自分のキャリア目標と企業の方向性の一致を確認することで、業界理解が深まり、面接での質問にも的確に答えやすくなります。
社内SEに必要なスキルを習得する
社内SEとして求められるスキルを体系的に習得し、転職市場での競争力を高めましょう。
技術面では以下のスキルが重要です。
- ITインフラの知識・経験(サーバ・ネットワーク・データベース等)
- クラウドサービスの活用方法
- セキュリティ対策
- プロジェクト管理
学習方法としては、基本情報技術者試験などの資格取得や、オンライン学習でプログラミング基礎を学ぶのが効果的です。
継続的な学習姿勢を示すことで、未経験でも成長ポテンシャルがあることをアピールできるでしょう。
IT業界専門の転職エージェントを活用する
社内SEへの転職では、IT業界に特化した転職エージェントの活用が非常に効果的です。
一般的な転職サービスでは得られない非公開求人にアクセスでき、社内SEのポジションに関する詳細な情報を得られます。
また、以下のような専門的なサポートも受けられます。
- 履歴書・職務経歴書の添削
- 面接対策
- 年収交渉
転職エージェントは、あなたのスキルと経験を客観的に評価し、市場価値を正確に把握してくれる貴重なパートナーです。
とくに静岡・愛知エリアでの転職をお考えの方には、地域に特化したアチーヴキャリア(AchieveCareer)の活用がおすすめです。
地域の企業情報に精通したコンサルタントが、社内SE求人の紹介から選考まで一貫してサポートしてくれます。
社内SEで年収アップと安定キャリアを両立しよう!

社内SEは、転居が無く働ける仕事であるケースが多く、スキルと戦略次第で年収1,000万円を目指すことも可能な魅力的なキャリアパスです。
平均年収500〜550万円という高い水準に加え、ワークライフバランスと安定性を両立しやすい職種といえます。
年収アップを目指すには、資格取得によるスキル証明・上流工程への関与・管理職への昇進・給与水準の高い企業への転職を目指しましょう。
転職を成功させるには、自己分析から始まり・業界研究・スキル習得・専門エージェントの活用という4つのステップが重要です。
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まとめ
社内SEは、様々な企業で欠かせないと存在となってきている社内システムの開発・保守・運用を担うエンジニアです。転居のリスクが少なく、ワークライフバランスも安定した働き方が魅力で、会社に貢献できているという実感が得やすいやりがいの感じられる職種です。
転職を成功させるためには、自分に合った求人選びや効果的な対策が欠かせません。ITエンジニアに強い転職サービスを活用し、経験豊富なコンサルタントにサポートしてもらうことがおすすめです。社内SEへの転職を検討されている方は、ぜひAchieve Career(アチーヴキャリア)をご利用ください。