【プログラマ】職務経歴書の書き方!見本テンプレート付きでポイントを解説。 2023/4/28版
プログラマとして転職を考えているのなら、職務経歴書の書き方やポイントを理解しておく必要があります。職務経歴書の書き方ひとつで、採用担当者に与える印象が大きく変わるためです。本記事では、プログラマの職務経歴書に書くべき内容やポイント、テンプレートなどをご紹介します。
プログラマの職務経歴書の重要性
プログラマが転職活動を展開するにあたり、職務経歴書は重要な役割を担います。技術職であるプログラマは、習得している知識やスキル、過去の経験を活かしながら業務に取り組むため、採用担当者もそこを厳しくチェックします。
採用担当者は、応募者がどのような人物なのか分かりません。入社後、組織が求める能力を発揮してくれるのか、即戦力として活躍できるのかなどは、履歴書に書かれている情報だけでは見極められないからです。職務経歴書は、履歴書に書ききれない情報を補足し、採用担当者に魅力的な人材であることをアピールするための重要なツールです。
職務経歴書には、過去に携わってきたプロジェクトをはじめ、保有資格やスキルなども記載します。採用担当者は、それらの情報をもとに、応募者が自社で活躍できる人材かどうかを考えます。職務経歴書に記載する内容次第では、面接まで進めず門前払いになるおそれもあるため、自身の得意分野を含めて採用担当者へアピールできるような内容に仕上げなくてはなりません。
プログラマが求められている能力
プログラマは、SEが作成した仕様書に基づきプログラミングを行うのが仕事です。プログラマと一口に言ってもさまざまな種類があり、それぞれ求められるスキルが異なります。
たとえば、Webシステムの開発に特化したWeb系プログラマであれば、HTMLやCSSといったマークアップ言語をはじめ、開発の実務に必要なPHPやPython、Javaなどの言語を扱えるスキルが求められます。
家電や電子機器などを制御するプログラムの開発に携わる制御・組込系プログラマであれば、C言語やJava、C++、C♯などの言語スキルが必要です。また、プログラムを組み込むハードウェアに合わせた開発スキルも求められます。
さまざまなゲームのプログラミングを行うのがゲームプログラマです。オンラインゲームからスマホゲームなどのプログラミングやテスト、デバッグ作業を担当し、実務ではC言語やPython、Ruby、Swift、Java、Kotlinなどの言語を使用することが多いです。
企業がどのようなプログラマを求めているかはさまざまなので、応募する際には、自身にその業務を担当するだけのスキルや経験があるかを考えなくてはなりません。
プログラマの職務経歴書の見本テンプレート
プログラマの職務経歴書に、決められたフォーマットはありません。ただ、職務経歴書には自分の経歴をそのまま記載すればよいわけではありません。採用担当者へアピールする目的があるため、含めるべき基本的な内容や、押さえておくべきポイントがあります。
初めて職務経歴書を作成する方の場合、どのように書けばよいのかイメージがまったく湧かないかもしれません。そこで、ここでは転職したいプログラマの方向けに、職務経歴書の見本テンプレートを用意しました。テンプレートと、後述する書き方やポイントを参考にしつつ、採用担当者の心に響く職務経歴書を完成させましょう。
20●●年●●月●●日現在
氏名:●● ●●
■ 職務要約
2013年から5年間、ゲームやアプリ開発を得意とする業界●位のシェアをもつ株式会社●●のゲーム開発プログラマとして入社しました。入社後は、●●が請け負っていたスマートフォンアプリの●●や●●の開発に携わり、2018年からは、10万DLを達成した有料スマホアプリ「★★」の開発も担当しました。
2020年4月からは、大手企業のゲーム&ネッドワークサービス事業部でPMとして従事しました。入社後は、プロジェクトの立案から進行管理を行い、プロジェクトを推進。プロダクト開発ではユーザーの要望を反映させることを重視して業務を行いました。
■ 職務経歴
勤務先名:株式会社●●(期間:2013/04~2020/03)
◆事業:ゲームアプリケーションの受託開発
◆従業員数:800名
◆売上高:116億円
◆雇用形態:正社員
横スクロールでご覧いただけます。
期間 | 案件名/業務内容 | 環境/規模 | 職位/役割/人数 |
---|---|---|---|
2013年4月 |
部署名:エンターテインメント事業部 ゲームアプリ開発課 配属 <目的・役割> <目標・成果> <内容・手段> |
<環境> <言語> |
<役割・人数> |
2018年4月 |
部署名:エンターテインメント事業部 ツールアプリ開発課 異動 <目的・役割> <目標・成果> <内容・手段> |
<環境> <DB> <言語> |
役割:プログラマ |
<退職理由> |
勤務先名:株式会社●●(期間:2020/04~2023/03)
◆事業:ゲーム&ネットワークサービス、ホームエンターテイメントなど
◆従業員数:1000名
◆売上高:218億円
◆雇用形態:正社員
横スクロールでご覧いただけます。
期間 | 案件名/業務内容 | 環境/規模 | 職位/役割/人数 |
---|---|---|---|
2020年4月 |
部署名:ゲーム&ネットワークサービス事業部 <目的・役割> <目標・成果> <内容・手段> |
<環境> Linux(Apache) iOS Android<DB> MySQL <言語> |
役割:SE 職位:PM チーム人数:10名/部下9名 |
<退職理由> |
■ 自己PR(以下の点でお役に立てます)
- 資格(プロジェクトマネージャー試験、応用情報技術者試験、システムアーキテクト試験)
- PMの知識と経験(コストやクオリティを考え進行管理、人材育成、チームマネジメント)
- ユーザーを意識した企画制作
- スマートフォン(iOS、Android)向けアプリの開発経験
これまでゲームアプリケーションの開発に携わり、上流から下流までの工程を担当することが可能です。直近ではPMに従事しており、ユーザーの要望をうまく取り入れた企画や、コストと品質を担保した管理ができます。
【チームのマネジメント力】
アプリケーション開発企業では、開発チームのリーダーとしてメンバーをまとめる経験から、マネジメント力が身につきました。チームのマネジメントを行う際、私はひとりひとり1on1を行い、日々の業務の悩みを聞き出すことで、チーム全体の課題を掴むようにしていました。その結果、無事にプロジェクトを成功させることができ、会社全体のKPIの達成にもつながりました。
【コミュニケーション力】
チーム内で十分なコミュニケーションを取り、協力してプロジェクトを進められるコミュニケーション能力が私の強みです。チームメンバーのモチベーションが結果につながると考えているため、何か作業をお願いした際には「ありがとう」「助かりました」などの声かけを必ず行うよう心がけています。貴社においてもこのコミュニケーション能力を活かし、プロジェクトを成功させていきたいと考えています。
プログラマの職務経歴書の書き方
プログラマの職務経歴書に含めるべき基本項目をピックアップしてご紹介します。それぞれの項目をどう書けばよいのかチェックしましょう。なお、書き方のポイントについては、のちほど詳しく解説します。
職務要約
職務要約は、これまでに歩んできた職歴を端的に分かりやすく整理した情報です。勤務していた企業や在籍期間、携わったプロジェクトや担当していた業務、自身の強み、得意分野などを盛り込みます。
いくつもの企業に勤めた経験がある方の場合、職務要約に何を書けばよいのか悩んでしまうケースが考えられます。基本的には、自身の強みや得意分野などが伝わる情報を中心に盛り込みましょう。過去を振り返り、主体的な行動で成果につながったプロジェクトがあれば、その情報を抜粋して盛り込みます。
職務要約は、100~150文字程度で記載しましょう。物語で言えばあらすじにあたる部分であるため、あまり長々と説明してしまうのはNGです。採用担当者の興味を引けるかどうかはここで決まる可能性があるので、いろいろと情報を盛り込みたい気持ちは理解できますが、長くなりすぎると読んでもらえないおそれがあります。厳選した情報を整理し、短く凝縮して記載しましょう。
職務経歴
職務経歴は、職務経歴書における主要コンテンツです。どのような業界の企業に在籍し、どういった開発業務に携わってきたかなどを記載します。何度か転職しているのなら、それらの企業名や在籍期間、携わったプロジェクトの内容、役割、開発環境などを記載しましょう。
開発の上流工程を担うSEと違い、プログラマは主に詳細設計以下の工程を担当する技術職です。そのため、要件定義や基本設計の工程で求められる、業界知識や、業務処理等の知識・経験は無い方が一般的です。
従って、多くの採用担当者の視点としても、プログラマ採用においては技術面に注目するため、そういった情報を分かりやすく記載しましょう。(もちろん、業界・業務処理特有の知識も習得した方は記載すべきです)
たとえば、開発環境が挙げられます。そのプロジェクトで使用した言語やOS、サーバ、データベース、フレームワークなどを書きましょう。応募企業の開発環境が同じ、もしくは近しいのであれば、即戦力として活躍できる人材と判断してもらえる可能性があります。併せて、「全10名 リーダー」といった具合に、プロジェクトに携わった人数や自身の役割も盛り込みます。
資格
保有資格や免許について記載します。プログラマ関連の資格としては、ITエンジニアの登竜門的な資格と呼ばれる基本情報技術者試験をはじめ、IT技術者としてのレベルアップを図れる応用情報処理技術者などがあります。データベース管理とSQLの習熟度を測るオラクルマスターも、プログラマがアピールできる資格のひとつです。
また、プログラマ関連だけでなく、TOEICのような語学系資格も保有しているのなら記載しましょう。TOEICは英語スキルを測る検定試験ですが、近年のプログラマには英語力も求められています。企業においても、TOEICのスコアを重視するケースが増えているため、ハイスコアを記録しているのなら漏れなく書いておきましょう。
保有資格や免許が多く、すべてを書ききれない場合には、アピールにつながるものを優先的に記載しましょう。たとえば、自動車の運転免許はプログラマの実務に関係ないため、職務経歴書に記載する資格としての優先度は高くありません。そうした資格は履歴書に記載すれば良いので、プログラマの実務に役立つ資格や、応募企業の業務に活かせる免許などを中心に書きましょう。
活かせる経験・知識
職務経歴に書ききれない経験や知識で、アピールにつながるものがあれば記載しましょう。業界の知見や使用できる言語、フレームワークのほか、工程経験(フェーズ)やツール、開発環境などが該当します。テキストで記載すると読みにくくなってしまうため、下記例のように一覧で箇条書きにするのがポイントです。
●活かせる経験・知識の記述例
- Python、C言語を用いたコーディング(3年)
- LAMP環境での開発経験(2年)
- オラクルを用いたアプリケーションの開発(3年)
- クライアントへのヒアリング同席や画面設計などの経験
- 4名のプロジェクトチームにおいてリーダー補佐の経験あり
端的に箇条書きし、携わった期間も記載しておくとよいでしょう。また、成果を上げるのに工夫したポイントなどがあれば併せて記載しておくと、採用担当者の目に留まる可能性があります。
自己PR
自己PRは、自身の強みを採用担当者へアピールできる重要な項目です。そのため、転職活動を成功させるには、自己PRの作成に全力で取り組まなくてはなりません。自身が習得している知識やスキル、経験をどのように実務へ活かせるのか、長所やできること、顧客やプロジェクトに関わるときの意識などを主に記載します。
上流工程の実務に携わった経験があるのなら、大きなアピールポイントであるため必ず盛り込みましょう。システム開発における企画の立案や要件定義、基本設計、工数見積もり作成といった上流工程は、基本的にSEが担う業務です。プログラマながらもSEのように上流工程の経験があるのであれば、SE候補として注目される可能性があります。
また、リーダー経験があるのなら、これも漏れなく記載します。プログラマが実務でマネジメントに携わるケースはあまり無いと思います。そのため、リーダー経験があれば一定のマネジメントスキルを有する人材であると判断してもらえるので即戦力になる人材と評価され、採用につながる可能性がアップします。
リーダー経験があるのなら、過去にプロジェクトで何名のメンバーを見ていたのか、どういった指導をしてきたのか、リーダーを務めるうえで意識したことは何か、といった部分を記載するとよいでしょう。
プログラマ向け職務経歴書を書く際のポイント
職務経歴書に、ただつらつらと職歴を書いたところで、採用担当者の記憶には残りません。採用担当者の関心を引き、「面接してみたい」と思ってもらえるよう、ポイントを踏まえたうえで作成に取り組みましょう。
身に着けているスキル・能力を具体的に記載する
習得しているスキルや能力は、一覧形式で具体的に記載しましょう。技術職であるプログラマを採用するにあたり、担当者がもっとも気になるのはテクニカルスキルであると考えられます。開発言語やフレームワーク、期間、習熟度などを一覧にして書き出しましょう。たとえば言語であれば、以下のように記載します。
会った事のない人に対して「どの程度出来るか?」を具体的に伝える表記であれば、より詳しい書き方でも構いません。
●開発言語
- Python 3年6ヶ月 問題なく扱える
- JavaScript 1年3ヶ月 基本的な作業は可能
また、コミュニケーション能力に自信があるのなら、過去の実績を交えつつアピールしましょう。たとえば、「クライアントとの打ち合わせに参加したことがあり、会話を通じて要望を正しく共有し、スムーズな開発を実現した」といった具合です。
また、マネジメント経験もアピール材料にできるため、忘れず記載しましょう。「リーダーとして3名のメンバーを束ね、コミュニケーションを重視しつつ進捗管理も適切に行い、結果的にプロジェクトを当初の予定より早く完遂できた」といった内容が考えられます。
主体的に取り組んだことについて記載する
過去に携わってきたプロジェクトの概要や開発環境、役割などと併せて、どのような工夫をしたのか、どういった課題を解決できたのか、といった内容を盛り込みましょう。
プロジェクトで工夫したことがあるのなら、職務経歴書の自己PRに記載します。たとえば、「プロジェクトの生産性を高めるため、リーダーとして個々のメンバーにヒアリングを行い、モチベーションの維持・向上に努めた」といった内容が考えられます。
主体的に取り組み、大きな成果を上げられたプロジェクトに関しても、アピール材料として有効です。たとえば、「Webサイトの離脱率が高い課題があったが、サイト分析を徹底して改善に取り組んだ結果、コンバージョン率を20%以上アップさせることに成功した」「エンターテインメントのツールアプリを開発した結果、無料版が10万ダウンロードを突破し、有料ダウンロード数も月間1万件に達した」といった感じです。
成果を記述する際には、数値を盛り込むとより信憑性が増します。コンバージョン率を改善できた、作業時間を削減できた、とただ書くよりも、「〇〇%上昇した」「〇〇%の削減に成功した」と記載したほうが、採用担当者にも伝わりやすくなるでしょう。
応募企業が求める人材像に合わせる
企業によって求める人材像は大きく異なります。要件を満たせる技術を有した人材が欲しいと考える企業もあれば、高度な技術をもつだけでなく勉強熱心で前向きな人材を採用したい、といった企業もあります。転職活動を成功させるには、企業が求める人材像に合わせて職務経歴書を作成しなくてはなりません。
応募企業がどのような人材を求めているかは、コーポレートサイトや求人広告の募集要項でチェックしましょう。求められている能力は何か、どういった経験をもつ人材を欲しているのか、といったことを確認し、それを満たせるような情報を職務経歴書に記載します。
たとえば、「勉強熱心で前向きな人材を求めています」のような一文が募集要項に記載されていたとしましょう。この場合、自己PRで「日ごろからほかの言語も勉強している」「上流工程もこなせるよう独学している」といった内容を盛り込むと、採用担当者に好印象を与えられる可能性があります。
応募企業のコーポレートサイトにアクセスしたら、従業員のインタビュー記事や代表の挨拶などをチェックしてみましょう。そこから企業が求めている人材像が見えてくるかもしれません。
未経験の場合は工夫する
技術面が重視されるプログラマに未経験からチャレンジする場合は、チャンスが限られてきます。多くの場合、企業は即戦力として活躍できるプログラマ人材を求めているためです。ただ、プログラマをはじめとするITエンジニアは、人材不足が社会問題にもなっています。それだけに、学生時代に勉強していた方や、直近でITスクールに通われている方、イーラーニングなどで自学している方、IT系資格を保持している方等の場合は、選考が前向きに進むことも決して少なくありません。
未経験からチャレンジするつもりなら、職務経歴書の書き方に工夫をしましょう。技術的なアピールはできないため、それ以外のアピールポイントを厳選して記載します。たとえば、「チームでコミュニケーションを重視しつつ業務を遂行してきた経験が多く、協調性に自信があります」といった具合です。
また、技術はなくても「プログラマ関連の知識を習得するために学習している」「業界について詳しくなろうと考え、情報収集に力を入れている」といったこともアピールにつながります。
学習してきた内容や、開発した作品のURL等を具体的に記載することで、信憑性が増します。
例えば、以下のようなイメージです。
・趣味で作ったショッピングサイトシステム(https://*********)
・イーラーニングサイト●●にて、Javaの学習をカリキュラム1~10のメニューまで全てクリア。
(https://******)
・基本情報技術者試験受験に向けてテキスト「●●対策本」を購入し熟読。付帯テキストで●点。
未経験でも応募可の企業の場合、人材の内面や情熱といった部分を重視していると考えられるため、工夫しつつ企業が求める人材像をアピールするとよいでしょう。
まとめ
プログラマの転職の成否は、職務経歴書にかかっていると言っても過言ではありません。スキルや成果を具体的に記載する、主体的に取り組んだことをアピールするなど、ポイントを踏まえて作成しましょう。
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