転職ノウハウ・コラム

【品質保証】職務経歴書の書き方!見本テンプレート付きでポイントを解説。 2023/4/28版

品質保証職で転職を成功させたいなら、職務経歴書の書き方が重要です。この記事では、品質保証関連職の職務経歴書に関する情報を解説します。職務経歴書の書き方やコツに加えて、そのまま使える見本テンプレートも用意していますので、転職活動をスムーズに進めたい方は、ぜひ参考にしてください。

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職務経歴書の見本テンプレート【品質保証】


職務経歴書

20●●年●●月●●日現在

氏名:●● ●●

■ 職務要約

磁気記録メディア製造会社において、顧客からの問い合わせ対応から、品質を担保できているかどうかの分析・調査、設計開発部門への改善要望のフィードバックまで、品質保証業務全般を幅広く経験してまいりました。

■ 職務経歴

勤務先名:★★株式会社 (期間:2012年4月 ~ 2017年3月 )
◆事業内容:磁気記録メディアの製造・販売(非上場)
◆従業員数:○○○名
◆売上高:○○○億円
◆雇用形態:正社員

横スクロールでご覧いただけます。

期間 業務内容
2012年4月

2015年3月
部署名:本社 製造部 品質保証課
【職務】品質保証【職位】担当/チーム人数5名
磁気記録メディアの品質保証に関わる部門に配属。

  • 顧客からの問い合わせ・クレーム対応
  • 完成後の製品をテストし、品質が担保されているかの調査、分析

【目的・役割】

  • 磁気記録メディアを購入した顧客の満足度向上
  • 製品の品質向上を目的に、社内製造現場へフィードバックの実施

【目標・成果】

顧客対応後のアンケートでは、満足度が○%と高い評価を得られた。
製造工程における不良品の割合も○%削減できた。

【内容・手段】

  • 顧客からの問い合わせ対応
  • 品質調査、分析
  • 社内製造部門との連携強化
2015年4月

2017年3月
部署名:本社 製造部 品質保証課
【職務】品質保証【職位】リーダー/チーム人数5名 部下4名
品質保証課のリーダーに昇進。
定期的な研修の実施による後輩の指導、業務進捗管理、スケジュール管理など。

【目的・役割】

品質チェック業務、顧客対応業務と並行して、メンバーのマネジメントを行う。
品質保証課チーム全体のスキルアップと生産性の向上が目的。
業務が円滑に進むように、チームメンバー一人ひとりをサポートする。

【目標・成果】

新人メンバーの早期育成により、顧客からのクレーム件数を○%削減。
品質チェック業務をメンバー間で平準化したことで、残業代を○%削減。

【内容・手段】

  • 研修マニュアルや手順書に写真や図解を入れ分かりやすくした。
  • 1on1ミーティングを月に一度実施し、業務振り分けを最適化した。
【退職理由】
他製品の品質保証に興味を持ったため。
勤務先名:★★株式会社 (期間:2017年4月 ~ 現在 )◆事業内容:通信電子機器の製造・販売(非上場)

◆従業員数:○○○名

◆売上高:○○○億円

◆雇用形態:正社員

横スクロールでご覧いただけます。

期間 業務内容
2017年4月

現在
部署名:
部署名:生産管理部 品質保証課 配属
【職務】品質保証 【職位】リーダー / チーム人数20名
前職で培ったスキルや経験を高く評価され、品質保証課のリーダーとして任された。
社内の各部署と密に連携を取り、主に通信機器の検査、分析、顧客対応などを行った。

【目的・役割】

  • 製品の検査を通して、品質のさらなる向上を実現する。
  • 製造工程で不具合が発生した製品については設計を見直し改修作業を実施する。

【目標・成果】

  • 改修費用前年比○%削減(○万円→○万円)
  • チーム全体の人件費を○h/月削減

【内容・手段】

  • 顧客対応全般(顧客向けレポート作成、出荷検査成績表の作成、クレーム対応、不良解析、監査対応)
  • 品質調査、分析
  • 社内製造部門との連携強化
【退職理由】
品質保証としての経験をさらに積みたいと考えたため。

■ 活かせる知識・スキル

  • ISO9001、ISO14001
  • ISO13485認証規格における、コンサル実施経験
  • 自動測定プログラムの設計および手順書の作成経験
  • 各種測定器を用いた検査業務
  • マネジメント業務
  • CAE解析に関する知識
  • 磁気記録メディア、通信電子機器に関する知識

■ 資格

  • 品質管理検定2級 (20XX年X月)
  • QCサークル指導士資格認定制度(20XX年X月)
  • 中級信頼性技術者資格認定試験 (20XX年X月)
  • マネジメントシステム監査員検定2級(20XX年X月)
  • TOEIC880点(20XX年X月)

■ 自己PR(以下の点でお役に立てます)

【丁寧かつ迅速な改善への取り組み】

私は大学卒業後から○年間、生産保証の分野でさまざまなスキルを磨いてきました。購入後も顧客に満足してもらえるよう、私は出来上がった製品が保証を担保できる品質になっているかどうか、厳しくチェックすることに努めてきました。

大前提として、JIS(日本産業規格)、PSE(電気用品安全法)、国際規格:ISO9000シリーズなどの品質基準のうち、使われている基準を正しく理解することも大切だと考えています。顧客からの問い合わせはときにクレームもありますが、貴重な意見として丁寧にヒアリングを行い、改善すべき点は製造部門へスピード感を持ってフィードバックしています。その結果、顧客満足度向上にもつながりました。貴社においても、より高い品質の製品を顧客に提供し、生産性向上にも寄与できればと思います。

【チームマネジメント力】

品質保証課のチームリーダーとしてメンバーの業務管理を行った経験で身に付いたマネジメント力が私の強みです。私は、メンバー同士のコミュニケーションを円滑にすることで、心理的安全性が生まれ、作業効率も向上すると考えました。そこで私は月に1度、チームメンバー全員との1on1を実施し、業務の進捗状況を把握し、業務の中で困っていることはないかを聞くようにしていました。

その上で、一人一人のキャパシティに適した業務を振り分け、無理のない業務管理を行いました。その結果、自ら新しい測定方法や改善案を提案してくれるようになるなど、活気に満ちた職場にすることができました。この経験で得たマネジメント力はきっと貴社でも活かせると考えます。

品質保証の職務経歴書の書き方

品質保証職の職務経歴書を書く際は、いくつかのポイントを押さえることが重要です。職務要約、職務経歴、資格、自己PRなどの項目を適切に記載し、自分のキャリアを漏れなく伝えられるようにしましょう。以下、各項目の書き方について解説します。

職務要約

1つ目の項目は、職務要約です。職務要約とは、自分自身が積み上げてきた職歴を端的に説明することを指します。文字数の目安は、100〜200字前後を意識しましょう。気をつけるべきポイントは、文章が長くなりすぎないようにすることです。

一般的に、職務要約は職務経歴書の中で最初に読まれる部分なので、「自分は今までにどのような職務に当たってきたのか」についてシンプルにまとめることが求められます。「自分の職務にキャッチコピーをつけるとしたら」と考えてみると、無理なく短い言葉で職務を要約できるので、ぜひ試してみてください。

なお、品質保証職の場合は、「扱ってきた品質改善手法」「これまでに積み上げてきた改善実績」「具体的な対象製品」などを内容に盛り込むことが大切です。自分の実績をまず箇条書きにして、一番アピールしたい部分を軸にして書き上げましょう。たとえば、次のような内容が考えられます。

■ 記載例

「品質保証セクションにおいて、電子書籍システムの品質管理業務全般を経験。End to End自動テストの運用から、クレーム対応まで幅広く実績があります。現在は、新システムの立ち上げと部下の育成に励んでいます」

■ 記載例

「株式会社○○○○入社後、品質保証部門にて5年間、記録メディアの品質を維持することに従事しました。製造現場の調査、作業工程の見直し、顧客へのヒアリングなどを通して、不具合の発生を前年比○○%削減することに成功しました」

職務経歴

2つ目の項目は、職務経歴です。職務経歴とは、これまでに取り組んできた職務を視覚的にわかりやすくまとめたものを指します。より簡単に説明すると、「今まで従事してきた業務に関する説明文」のことです。

職務経歴は、大きく「企業の概要説明」「その企業で行った業務に関する詳しい説明」の2つの内容に分けられます。

企業の概要説明では、企業名・在籍期間・資本金・事業内容・従業員数・売上高・雇用形態をしっかりと記載するようにしましょう。該当企業の事業や規模感を、応募先企業に伝える必要があるからです。なぜなら、「この人は、どんな事業の、どんなスケールの中で仕事をしてきた人なんだ」と、スキルや経験面の判断材料にもなる為です。

企業名と在籍期間のみ記載し、その他の情報を書き忘れる人が多いため注意しましょう。

企業で行った業務に関する詳しい説明では、表を活用しながら情報をまとめてください。横軸に「期間」と「業務内容」を区分し、期間ごとに経験した業務内容を具体的に記載していきます。

この際、業務内容は「(1)自分が任された役割と職位、チーム全体のメンバー数」「(2)目的・役割」「(3)目標・成果」「(4)内容・手段」の4種類に中身を分類してまとめることをおすすめします。実際に行った業務内容の説明や、業務に取り組んだ結果、実現した目標などを総合的に把握できるからです。

(1)役割・職位では、「どんな職種で、どんな立場だったのか」という疑問に答えられる内容を記載してください。(2)目的・役割では、自身やチームに与えられた役割やミッション、そしてその役割が担う目的を端的に述べます。(3)目標・成果では、評価された品質手法、工数削減割合、コストカット実績などを具体的に記載しましょう。(4)内容・手段では、(3) 目標・成果で述べた実績を達成するうえで行った業務内容を、より詳しく説明してください。

なお、品質保証職の職務経歴で具体的に盛り込みたい内容については、のちほど詳しく解説します。

活かせる経験・知識

3つ目の項目は、業務で活かせる経験・知識です。ここでは、ほかの応募者と比べて差をつけられるような、自分ならではの経験や知識を記載してください。

品質保証関連職で転職するなら、一般的な「ISO9001」「ISO14001」以外にも、応募する業界に適した品質手法を記載すると高く評価されます。具体的には、「TS16949(自動車)」「ISO13485(医療機器)」「ISO17025(試験所・校正機関)」「ISO50001(エネルギーマネジメント)」「AS/EN/JISQ9100(航空宇宙産業)」などが挙げられます。

ただし、関連業界への転職では役立ちますが、異業界では効果を発揮しにくいため注意が必要です。

なお、外資系企業やグローバル化に力を入れている企業に転職を考えているなら、体系的な効率化手法である「リーンシックスシグマ」や「トヨタ生産方式」で経験があると、採用担当者に好印象を与えられます。以下、記載例をご紹介します。

■ 記載例
  • ISO13485認証規格における、コンサル実施経験
  • 専門計測器(○○○、○○○、○○○など)を使用した検査業務
  • 新しい知識や専門分野にもひるまず立ち向かっていける、知的好奇心の大きさ

資格

4つ目の項目は、資格です。品質保証関連の資格はもちろんのこと、取得している資格はすべて記載しましょう。取得時期も含めて、資格の正式名称と一緒に漏れなく記載してください。取得していると役立つ資格としては、たとえば以下のものが挙げられます。

  • 品質管理検定(QC検定):1〜4級。品質管理に関する基本的知識を問う資格。
  • ソフトウェア品質技術者資格認定制度(JCSQE):初級・中級。ソフトウェアの品質技術にまつわる問題が出題される。
  • JSTQBテスト技術者資格認定:ソフトウェアテスト技術者を対象とした資格。
  • QCサークル指導士資格認定制度:QCサークル(品質保証を行う小集団改善活動)指導士を認定する資格。QCサークルでの実務経験が必要。
  • 信頼性技術者資格認定制度(JCRE):初級・中級・上級。信頼性工学の普及をねらって設立された資格。
  • マネジメントシステム監査員検定:中級・上級。「ISO9001」「ISO14001」「ISO/IEC27001」などを扱っている。

自己PR

5つ目の項目は、自己PRです。自己PRでは、企業にアピールできる自分の長所や特徴を、文章ないし箇条書きで記載します。職務経歴の中で紹介した内容・手段を掘り下げたり、身についたスキルを新しく述べたりしましょう。今まで在籍していた業界独自の品質手法を、ここで記載するのもひとつの方法です。

自己PRを記載する際は、採用担当者が職務経歴書に目を通した際、興味を惹かれるような内容を意識しましょう。複数のアピールポイントを記載する場合は、【】などで区切って記載するとわかりやすいのでおすすめです。また、自己PRの文末には、「これから応募先企業に入社できたら、このアピールポイントをどう活かせるか」といった内容を入れましょう。以下、記載例をご紹介します。

■ 記載例

【ヒアリングスキルの高さ】
「セキュリティソフトウェアの品質保証に従事するにあたって、『現場に負担がかからないようなヒアリングを行う』というスキルを身につけました。結果的に、担当者も心に余裕を持って対応してくれるため、スムーズに作業が進みました。貴社においても、このヒアリング能力を活かして円滑なプロジェクト進行に尽力できると思います」

品質保証の職務経歴書を書くときのコツ

品質保証職の職務経歴書を書く際は、コツを押さえることが必要です。どの要素に力を入れるのかを知っておくことで、クオリティの高い職務経歴書を提出できます。ここでは、品質保証の職務経歴書を書くうえで押さえておきたいコツを5つご紹介します。

品質保証の知識をしっかりとアピールする

まず、品質保証の知識があることをしっかりアピールしましょう。なぜなら、品質保証の関連業務は業界によって幅広いため、業務内容の説明や資格だけでは、自分のスキルを正しく理解してもらえないからです。職務経歴書を読んだだけでスキルの高さがわかるように、「どのような製品を扱ってきたのか」「どのような品質・性能に関する知識があるのか」といった内容を職務経歴や自己PRに盛り込みましょう。

また、これまでに担当してきた職務内容を、なるべく具体的に説明する方法も有効です。専門的な業務はもちろんのこと、「チーム全体の調整能力」や「業務の生産性を高めるスキル」も、中途採用では大きく評価される要素です。業務内容を厳選しすぎると、応募先企業に高評価がもらえるポイントが減ってしまうおそれがあります。冗長にならないよう気をつける必要はありますが、記載できる職務内容やスキルはできる限り記載しましょう。

成果は数値を用いて具体的に示す

業務で残した成果については、数値を用いて具体的に記載しましょう。たとえば、「生産ラインの業務効率アップに貢献しました」と表現するよりも、「生産ラインの業務効率を前年比○%向上させました」と記載したほうが、より具体性が高く感じられます。コストカット金額やクレーム対応数、工数削減割合などをはじめとした、数値で表せる成果を意識的に選択しましょう。

5W1Hを意識しわかりやすく伝える

5W1Hを意識して、誰が読んでも内容がすぐ把握できるように工夫しましょう。5W1Hとは、「いつ(When)」「どこで(Where)」「誰に対して(Who)」「何を(What)」「なぜ(Why)」「どのように(How)」からなる情報を構成する基本的な要素のことです。これらを明確に記載することで、読み手にとってわかりやすい内容に仕上げられます。品質保証関連職の職務経歴書においては、以下の5W1Hポイントに気をつけましょう。

  • いつ(When):入社年、異動年、期間など(西暦)
  • どこで(Where):企業名、部署名など
  • 誰に対して(Who):部署のメンバー、顧客、取引先など
  • 何を(What):担当領域、該当製品ど
  • なぜ(Why):動機、経緯、役割の目的、ミッションなど
  • どのように(How):製品の生産量、生産規模、改善手法、工夫など

コミュニケーションスキルをアピールする

コミュニケーションスキルの高さも、品質保証職には求められます。なぜなら、チームメンバーとコミュニケーションを取りながら進める仕事が多いからです。

中途採用では一定のスキルを身につけている人材が評価されやすいため、コミュニケーションスキルがある人材とわかると、応募先企業も安心できます。チームメンバーのモチベーション管理、関連部署との各種調整、生産ラインのヒアリングといった具体的な業務や実績を挙げながら、適切なコミュニケーションスキルがある旨を伝えましょう。

ちなみに、英語や外国語を駆使して海外企業とコミュニケーションを取っていた場合も、積極的にアピールすることをおすすめします。

顧客対応経験やマネジメント経験がある場合はアピールする

もしも顧客対応経験やマネジメント経験がある場合は、その内容をアピールすることも大切です。より多くのスキルや実績を伝えることで、ほかの応募者との間に差をつけられます。

顧客対応経験がある場合は、顧客と直接関わることで学んだクレーム対応や、レポート作成、不良解析、監査対応といった具体的な内容を記載しましょう。マネジメント経験がある場合も同様に、体験した業務内容を例に挙げて説明してください。

自分が実施した業務を漏れなく説明することは、自身の担当範囲や得意分野を伝えることにもつながります。自分のキャリアについて、的確な情報を伝達しましょう。

品質保証に必要なスキル

品質保証に求められているスキルは幅広いですが、職務経歴書では以下のスキルを特に強くアピールすることが重要です。入社を希望する企業から高評価を得るために、評価されやすい職務経歴書をつくりましょう。

基本的なビジネスマナー

まず、中途採用に応募する立場として、基本的なビジネスマナーは必須です。社内外の人間と接する際の言葉遣いはもちろん、責任感を持って業務に取り組む姿勢やセルフマネジメントスキルなど、「社会人としてできて当たり前なスキル」が身についていることをしっかり伝えましょう。

製品の企画力

製品の企画力も、品質保証に必要なスキルです。業界の知識に詳しく、同業他社よりも価値の高い製品を企画できる人材は、多くの企業から重宝されます。製品設計や業務効率化の提案力、部品や原料の知識など、ほかの応募者より優れている部分を強く主張してください。

まとめ

品質保証職の職務経歴書には、職務要約、職務経歴、自己PR、資格などを適切に記載しましょう。その際は、数値や実例などを使って具体的に説明したり、コミュニケーションスキルや製品の企画力などを強くアピールしたりすることが重要です。本記事でご紹介した内容を、ぜひ職務経歴書の執筆にお役立てください。

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