エンジニア(IT系・製造系)の面接でよく聞かれる質問と回答ポイント!事前準備や対策も解説。 2023/8/8版
ITエンジニアや製造エンジニアを目指す際、転職面接ではどのようなことを意識したらいいのでしょうか。
この記事では、IT業界や、製造業などの面接でよく聞かれる質問とその回答ポイントを紹介します。ある程度のパターンを知っておくことで、焦らず冷静に回答できるようになります。面接前の事前準備にぜひ役立ててみてください。
エンジニアの面接の流れを把握しよう
まずはエンジニアの面接における定番の流れを把握しておきましょう。
エンジニアの中途採用面接は、多くの場合「一次面接」と「最終面接」の2回に分けて行われます。一次面接は主に人事担当者、配属部署のマネージャーが担当し、最終面接では社長や役員などより重要なポジションの人が面接官を務めます。
一次面接ではどちらかと言えば職場環境、仕事内容、スキル、経験値、お人柄など、実務面やカルチャーフィットの判断をするような質疑が中心。
逆に最終面接では、ヒューマンスキル、会社方針とのマッチング、定着性、将来性等を判断するような質疑がベースとなる傾向が多いです。
基本的に、まずは挨拶と自己紹介から始まり、転職理由や志望理由、エンジニアとしてのスキル・経験を聞かれます。その後、面接官に対して質問の時間が設けられる流れが一般的です。
この大まかな流れは、対面でもオンラインでも大きくは変わらないと思っていていいでしょう。
エンジニアの面接で企業が特にチェックしているポイント
企業側は、さまざまな切り口で転職者が自社にフィットするか、長く活躍してくれそうかどうかを判断します。その意図を踏まえながら回答を進めるようにしましょう。
まずは募集要項をしっかりと読み込み、企業がどのような人材を得ようとしているのかを確認します。採用側の視点で、今どんなスキルが求められているのか、採用に課されたミッションはなにかを熟考し、自分がその課題の解決策に最適な人材として認識されるように着実にアピールしていきます。
以下では、面接で企業が特にチェックしているポイントを紹介します。
前職の退職理由・転職理由
企業にとっては、採用した人材がすぐ辞めてしまったり、違和感を感じられたりしてしまうのは避けたいものです。そこで採用担当者は、前職の退職理由をチェックしながら、採用後に同じような理由で辞めてしまう可能性がないかをチェックします。
つまり、今回の応募先でも同様の懸念を抱かれてしまうような退職理由・転職理由を伝えてしまうのは望ましくありませんから、転職理由にポジティブな要素を加味して伝えることが大切です。
そして、その理由が”志望動機”にも繋がる内容だと、一貫性が出てきます。
志望動機
志望度の高さは、勤務態度や貢献度に大きく関わるため、企業目線では「転職先がこの企業でないといけない」という思いを抱いている転職者を採用したいものです。
そこで転職者は、企業のどこに魅力を感じ、転職したいと思ったのか、説得力のある理由を伝える必要があります。入社する目的を説明し、将来性をアピールできるように準備しましょう。
敢えて同業他社と比較してみた上で、なぜその企業がいいのか、どの点において他企業と差がついているのかを言語化しておくといいでしょう。
エンジニアとしてのスキル・経験
中途採用の場合、企業は入社後に即戦力として活躍できる人材を欲しているため、自分のスキルがすぐに役立つことをしっかりと印象づけられると採用につながりやすいでしょう。募集要項をよくチェックして、人材を募集している背景も読み取り、企業が求めているスキルや経験を保有していることを伝えましょう。
人間性・人柄
企業は、スキルや経験面だけではなく、本当にこの人は自社にマッチするのか、一緒に働くメンバーと良好な関係を築けそうか、社風と合わない部分はないか、社会人としてのマナーはできているのかなどを見ています。
仮にスキルや経験が不足していたとしても、人間性や人柄がよければカバーできることはあります。貪欲に学ぶ姿勢や周囲を敬う姿勢を見せることで、入社後のスキルアップに期待してもらえる可能性もあります。挨拶や身だしなみ、ビジネスマナーにも気遣い、しっかり企業に貢献できる姿勢をアピールしましょう。
コミュニケーション能力
面接官の質問の意図を理解し、会話のキャッチボールをスムーズにできているかどうかも面接で見られているポイントです。提示された質問やコメントに対して、素早く論点を整理し、論理的に伝えられると、コミュニケーション能力の高さを印象づけられます。
よくある罠としては、自分が伝えたいことを準備しすぎて、相手の質問とは裏腹にずれた答え(自分が伝えたいこと)を伝えてしまうパターンです。面接に慣れた方でも陥りやすいエラーなので気を付けましょう。
【エンジニア面接の質問例】定番の質問と回答ポイント
面接でよく聞かれる質問を事前に把握しておき、それに対する適切な回答をあらかじめ考えておくことは非常に大切です。ここでは、エンジニアの面接で聞かれる定番の質問を紹介します。
自己紹介をしてください
自己紹介は、転職者の個性や価値観など、人間性を見るのに欠かせない質問です。必要以上に長くならないよう、特にアピールしたいポイントを端的に話すように心がけましょう。
本当に知りたいことがあれば、企業が質問してくれますから全てを説明しきろうとせずとも大丈夫です。
志望理由を教えてください
志望理由は、熱量を込めながら論理的に話しましょう。なぜ転職を志し、なぜその企業を志望するのか、一貫性のあるストーリーとして伝えるのがポイントです。企業理念などの情報を事前に調べ、ストーリーに盛り込むとさらに説得力が増します。
職務経歴を教えてください
企業にとって、転職者がこれまでどのようなキャリアを歩んできたのかは、詳しく知りたいポイントです。職務内容はもちろん、そもそもなぜその企業への入社を決めたのか、過去の仕事で何を得られ、その経験を今後どう活かせるのかを深掘りされるケースが多いため、一貫性のある回答を準備しておきましょう。
前職の企業の入社理由と退社理由、転職を志した理由を教えてください
特に前職については、入社理由から退社理由までより詳しく話すことが求められます。企業が一番気にしているのは、入社後に同じ理由で辞める可能性がないかです。そこで、退社理由と今回転職を決意した具体的な理由を、ポジティブな表現を使って伝えていきましょう。
自己PRはどんな点ですか
自分はどんなことが得意で、他の人と比べてどのように活躍できるのかを説明できるようにしましょう。自分の強みや人柄をアピールするチャンスなので、募集要項も踏まえながら、自分を採用するメリットを論理的に訴えかけていくのが効果的です。
自分の良い部分を伝えるのはもちろんですが、企業の募集背景や、採用目的を理解し、その背景・目的に対して有効なスキルや経験を持っている …と感じてもらうのが肝ですから、そうしたポイントを抜粋して伝えられると尚良いですね。
【エンジニア面接の質問例】技術・スキル・経験に関する質問と回答ポイント
自己紹介や志望動機などを一通り終えたら、職務に必要なスキルや経験があるかを確認されます。
エンジニアの面接においては最も重要な質疑とも言えるかもしれません。
自分のスキルや経験を余すことなく魅力的に伝えられるように、しっかり整理してから面接に臨みましょう。
【前提】自分のスキルや経験を言語化しておく
面接で自分のスキルや経験をしっかり伝えるために、あらかじめ4つのポイントで言語化しておくのがおすすめです。
①業界・業務知識
まず、経験した業界・業務における知識を言語化します。たとえば、過去にIT企業でソフトウェア開発をしていた場合は、どのようなクライアント/ユーザに向けてのソフトウェアだったか、どのような課題に役立つ製品・サービスだったのかを説明できるようにしましょう。製造業で製品製造を担当していた場合も同様です。
上記のような目線で言語化できるようにしておきましょう。
②工程経験
スキルや知識を説明するためには、概要だけでなく、どのような工程でどのような作業をしていたのかを具体的に表現する必要があります。業界に詳しくない人が相手でも、しっかり理解できるような噛み砕いた説明を行いましょう。
③技術・言語・ツール
過去に特定の専門技術、開発言語、ツール、機器などを用いて仕事をしていた場合は、その内容を説明するようにします。具体的にどのような場面で使用されるものなのかも含めて表現できるように整理しましょう。
いつ、どこで、だれが、なにを、どのように、どういう目的で用いたか を伝えられるとベストです。
④マネジメントスキル
マネジメント経験がある場合は、マネジメントや管理をしていた対象が、人なのか、品質なのか、進捗なのかなども含めて、具体的に伝える準備をしておくと安心です。
これらの4つのポイントを前提として、以下では具体的な質問と回答のポイントを紹介します。
これまでにどのようなサービス/製品に携わってきましたか?
企業は、開発や製造に関わったサービス/製品の種類、内容、用途を知ることで、自社で即戦力として活躍してくれるかどうかを見極めます。
自社の業界や顧客との相関性などがあれば尚更です。
これまで手がけた案件やその詳細、またプロジェクトチームにおける自分の役割などを整理しながら話しましょう。さらに、実際にどんな成果を残したのかも伝えると、スキルや実績のアピールになります。
これまでどのような技術やツールを使用してきましたか?
技術やツールの使用経験を、採用条件に照らし合わせて判断するための質問です。その技術やツールを使って、どのような業務をしてきたかなども深く聞かれるため、しっかり答えられるようにしておきましょう。また、経験してきた内容だけでなく、今後習得したいスキルにも触れると、意欲の高さをアピールできるでしょう。
その技術やツールを選んだ理由はなんですか?
前項の質問の流れで、その技術やツールを選んだ背景を聞かれることもあります。具体例を交えながら説明することがポイントです。
もちろん、予め仕様で定められていた場合などはその旨を伝えれば大丈夫です。
ただ、なぜその仕様だったのか、それはどういう目的だったのか、等が分かれば回答できるとよい有効だと思います。なぜなら、それは上流工程に係る要素だからです。
そうした視点で物事が見れているか否かのチェックポイントにもなり得ます。
チームでの業務経験はありますか?
チームや組織で働ける人材かを問われます。エンジニアは、チームとして仕事をすることも多いため、コミュニケーション能力や協調性があることをアピールしていきましょう。実際にチームで何かを成し遂げた経験を話すと、説得力が増します。
問題解決において最も成功した経験はなんですか?
エンジニアにとって問題解決能力は必要不可欠なので、企業はそのスキルの有無を見極めようとしています。具体的なシーンを織り交ぜながら、実際に経験した問題解決の内容を説明しましょう。何が課題で、どのような方法で解決に導いたのかを伝えられると、課題に対する鋭い捉え方や、経験・知見の幅をアピールできるでしょう。
過去の失敗とその経験から学んだ教訓はなんですか?
過去の失敗を振り返り、なぜその失敗が起こったのか、どうすれば同じ失敗を繰り返さないかを客観的に分析することが求められます。過去の失敗から、具体的に何を学べたのか、PDCAを回していくスキルがあるかどうかを見極めています。
こうした話題においては、あえて失敗を隠す必要はありません。
失敗を素直に認め伝えた上で、その失敗を活かして、どのように補ったか? がきちんと伝えられればOKです。
むしろ、企業が知りたいのはそうした部分です。
これらの経験を弊社でどのように活かせますか?
経験を実際の業務内容に展開することで、業務に対する理解度や志望理由の一貫性を見ています。これまでの経験をどう活用できるかをしっかり伝えることで、即戦力であることをアピールしましょう。
弊社のサービスで改良の必要性を感じる部分はどのような点ですか?
商品やサービスに関する質問をすることで、自社への理解度と自発的なアイデアを出せる人材かを見極める質問です。特に、商品・サービスの開発などの部署を志望している場合によく聞かれます。
こうしたケースでは、応募先企業の製品・サービスへの知見をきちんと養った状態で面接を迎えられると良い結果に繋がります。
なかなか難しいですが、独自のクリエイティブなアイデアを提案できれば、当然好印象です。
将来のキャリアプランを教えてください
長期的な視点で成長意欲がある人材なのかを確認する質問です。また、そのキャリアプランが自社で叶えられそうか、適合性をチェックしています。実際に会社で実現できる範囲のキャリアの目標を具体的に定め、その考えに至った背景や理由を明確に話せるようにしておきましょう。
【エンジニア面接の質問例】人間性・人柄に関する質問と回答ポイント
企業は、転職者の人間性や、企業文化にフィットする人物かどうかを見極めています。スキルだけでなく、それを活かせるコミュニケーション能力があるのか、問題解決能力やリーダーシップはあるのかなどを、さまざまな角度から質問します。転職者は何をアピールすればいいのか、チェックしていきましょう。
やりがいを感じる瞬間はどのような時ですか?
入社後にどれだけのモチベーションで業務にあたってもらえるかは、採用をするうえで非常に重要です。モチベーションが湧くポイントや、やりがいを感じるポイントは人それぞれのため、どのようなきっかけでやる気が出るのか、どのような場面で力を発揮するのかといった根源を把握するのがこの質問の意図です。募集要項で求められている内容を踏まえながら、自分がやりがいを感じる瞬間を言語化しましょう。
誰かの助けを必要とした経験はありますか?
過去の経験の中で、どのような姿勢で業務に取り組んでいたかを問われることがあります。一緒に働くなら謙虚な姿勢で、チームで協力しながら業務に取り組んでくれる人材がいいというのは多くの企業の共通認識でしょう。何か壁にぶつかったときに仲間を頼ったエピソードなどを、具体的に話せると好印象です。
組織にどう貢献できますか?また、何が必要だと考えていますか?
業務に対する深い理解のうえで、自分の能力がチームや企業にどんなプラスの影響を与えられるかを客観的に伝えます。もし現状のスキルが足りていないと感じる場合は、必要だと思うスキルを挙げながら、具体的な学びの計画を持っていることを伝えましょう。
エンジニア面接で意欲をアピールできる逆質問例
面接の最後にほとんどの場合聞かれるのが「何か質問はありますか?」といった逆質問です。
とっさに聞かれると慌ててしまうかもしれませんが、「質問はありません」と答えてしまうのは避け、自身のアピールタイムとして活用しましょう。
一次面接、最終面接によって聞かれ方は異なりますが、それぞれ面接の内容に適した質問をすることが重要です。以下で、具体的な逆質問の例を紹介するので、チェックしてみてください。
先ほどお話されていた〇〇について詳しく説明いただけますか?
会話内容を振り返って深掘りすることで、面接官の話をしっかり理解できていることを印象づけることができます。また、積極的に質問をすることで、関心の高さのアピールにもなるでしょう。
もし内定をいただけた場合、入社前に学ぶべきことはありますか?
熱意を印象づけたいときは、内定後の話をするのもおすすめです。前のめりに確認することで、志の高さや、即戦力として活躍する気概をアピールできます。また、業務に必要なスキルを詳しく把握できるため、入社後の準備に役立つ情報を得ることもできるでしょう。
配属予定先の部署メンバーの担当領域、経験年数を教えていただけますか?
配属後の質問をすることで、採用可否だけでなく、その後の展開もリアルに考えていることをアピールできます。面接官に熱意がしっかり伝わるはずです。
エンジニア面接前にやっておきたい対策や準備
最後に、面接前に忘れずに対策しておきたいことをまとめます。入念な準備は、面接で緊張せずに本領発揮するために不可欠です。
企業のホームページやサービスサイトを確認しておく
企業の掲げる理念や商品・サービスへの深い理解を持ったうえで面接に臨むことが重要です。ホームページには、最新の企業動向や新商品情報などのさまざまなニュースが上がっているはずです。事前に知っておくと、話題に困ったときに使えたり、熱量をアピールできたりします。
採用サイトを用意している企業の場合は、採用サイトも確認しておきましょう。今回の採用でどんな人材を求めているのかが明記されていることもあるため、しっかりと読み込むことが大切です。
どのような質問にも具体的に答えられるようにしておく
あらゆる質問パターンを想定して回答の準備をしておくと、慌てずに堂々としていられるはずです。上記で紹介したすべての質問に対し、抽象的な回答ではなく、具体的な答えを用意しましょう。
自分の中で「なぜ」を繰り返し問いかけていくと、回答内容がどんどん具体的になります。面接官の心に響くように、自らの体験談やエピソードなどもできるだけ交えながら、スラスラと答えられるように練習しましょう。
実際に声に出して質問に対する回答を読んでおく
回答を頭の中でシミュレーションするだけでは、実際の面接本番でたどたどしい答えになってしまうこともあります。考えるだけでなく、実際に声に出して練習を繰り返しましょう。回答することに慣れると、生き生きとした表情で自信を持って話せるようになります。
まとめ
ITエンジニアや製造エンジニアの面接でよく聞かれる質問や逆質問を紹介しました。ある程度のパターンや質問内容を事前に知っておくことで、焦らず冷静に面接に臨むことができます。本記事を参考に、面接前の事前準備をしておきましょう。
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