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【2024年版 対面面接のマナー】面接を成功させる服装・受付・入退室の振る舞いを解説

【対面面接のマナー】面接を成功させる服装・受付・入退室の振る舞いを解説

コロナ禍を経て、Web面接が行われることも多くなってきました。しかし、Web面接が増えてきたことで、逆に「対面面接を求められると焦ってしまう」という経験はないでしょうか?

対面面接では、受け答えはもちろん、ビジネスマナーや人柄を総合的に判断されます。

マナーが守られていなくても、軽度であれば面接結果の合否に影響することはないものの、失礼な振る舞いは印象悪化につながります。また、対面面接のマナーがしっかり身に付いている人は少ないため、きちんと習得しておくことで、良い意味で他の応募者との差別化にもなります。

本記事では、対面面接のマナーを詳しく解説します。服装や受付、入退室の振る舞いを理解し、面接当日に備えましょう。

企業側が面接時のマナーや振る舞いでチェックしているポイント

面接官がマナーや振る舞いの面でチェックするポイントは、大きく3つあります。

1.服装や身だしなみ
2.姿勢や表情、言葉遣い
3.社会人としての基本的なマナー

社会人としての基本的なマナーは、「遅刻をしない」「しっかり挨拶をする」といった、一般的に社会人なら当たり前と言われることです。

マイナスイメージからスタートしないよう、事前に準備できる部分は備えておき、マナーを身に付けてから面接に臨むようにしましょう。

対面面接のマナー【身だしなみ・持ち物編】

対面面接に適した服装や髪型、持ち物を解説します。男性の場合と女性の場合で異なるため、それぞれの気にするポイントも紹介します。

普段スーツを着慣れていない方は、事前に着用しておき違和感が無いか確認しておきましょう。
特に「動きやすさ」や「丈」の確認、「シャツ・ブラウスのシワ・シミ」などをチェックしておきましょう。

男性の服装

面接では、体型に合った無地のシンプルなスーツを着用しましょう。仮に”私服でも構わない”等の指定がある場合でも、ビジネスカジュアルで、清潔感のある服装が望ましいです。

服装指定アイテムポイント
スーツジャケット・体型に合ったサイズ
・流行や奇抜なデザインは避ける
・無地のシンプルなデザイン
・着用時は1番下のボタンのみを外す
シャツ・白色
・柄のない無地のデザイン
・しわや汚れはとる
ネクタイ
ベスト
・スーツに似合うカジュアルすぎないデザイン
靴下・黒または紺色
・無地
・ミドルソックスでくるぶしが見えないもの
・レザーの紐靴タイプのビジネスシューズ
・黒または紺色
・傷があれば目立たないようにカバーする
私服・シャツにブレザーやジャケット、チノパン、革靴といったコーディネート
・カジュアルになりすぎないよう、ジーンズや派手な格好は避ける

女性の服装

女性の場合は、指定がなければスーツを選ぶのが望ましいです。インナーは男性と異なり、ブラウスのようなものでもOKです。迷ったら白もしくは淡い色合いのシャツを選びましょう。全体的に清潔感が重要なため、露出しないように気をつけ、華美なアイテムは控えてください。

服装指定アイテムポイント
スーツジャケット・体型に合ったサイズ
・流行や奇抜なデザインは避ける
・無地のシンプルなデザイン
・着用時にはすべてのボタンを留める
インナー・白や淡色系で透け感がないカラー
・柄のない無地のデザイン
・しわや汚れはとる
・シャツは第1ボタンをはずしたときに胸元が開きすぎないもの
ストッキング ・素肌の色にあった自然な色のもの
・明るすぎたり、暗すぎたりするものは避ける
・冬場でもタイツは避ける
ヒールが高すぎないパンプスがおすすめ
(ヒールの高さは~3cm程度)
私服・シャツやブラウス、カットソーにジャケットを羽織るといったコーディネート
・カジュアルになりすぎないよう、派手な格好は避ける

髪型

髪型を整える上で重要なポイントは、服装と同じく清潔感があることです。表情や顔全体が見えるような髪型を意識しましょう。面接時の髪型で抑えておくべきポイントは以下の通りです。

・眉毛を見せる
・耳を出す
・お辞儀をしても崩れないように整髪料などでまとめる

男性であればオールバックや七三分けは控えましょう。相手に威圧感を与えたり、爽やかさにかけてしまったりします。

女性であれば長髪は低い位置でしばり、顔周りにかかる頭髪はすっきりさせましょう。ヘアアクセサリーも華美なものは控えてください。黒か茶色のゴムやピンを使うと良いです。

髪色は黒がベストです。少なくとも落ち着いたダークトーンにするのが望ましいでしょう。

持ち物

面接当日に必要な持ち物と、それぞれの注意点は以下の通りです。

持ち物ポイント
カバン・履歴書などA4サイズの資料が折らずに収まるものを選ぶ
・自立し、底びょうがついているものだと便利
スマホ・携帯電話・緊急時のために、企業の連絡先をあらかじめ登録しておく
書類・履歴書などの必要書類は、クリアファイルに挟み、A4の封筒に入れておく
ハンカチ・ティッシュ・お手洗いにはもちろん、汚れなどをさっと拭くためにも重要
メモ帳・筆記用具・面接時にメモをとるように指示されることもあるため、筆記用具を用意する
腕時計・ビジネスシーンでは腕時計での時間確認が一般的
 スマホを持っている場合でも腕時計を身に着けておくのがベスト
・長傘を使用する場合は、傘立てや傘袋を使用する
・折りたたみ傘をカバンに入れておくと急な天候の変化にも対応可能
マスク・表情を確認するためにも面接中はマスクを外すのが推奨される
・外せない事情がある場合は、自己紹介の後などに確認
 「マスクは着けたままでもよろしいでしょうか」

上記の持ち物以外にも、夏の暑い日には「汗を拭けるタオルハンカチ」や、寒い日は「カイロ」を追加し、気温・天候によってプラスするアイテムを変えましょう。

対面面接のマナー【訪問・受付編】

面接当日に訪問する際のマナーや受付での対応を解説します。事前に把握しておけば問題なく対処できることばかりです。

訪問時間

約束の10分前着を目安に、面接会場に向かいます。待機場所が用意されていない場合もあるため、早すぎるのは避けましょう。

もし、「〇分前までに来てください」「〇~〇分に来てください」といった指示があれば従います。早く会場に着いてしまった場合は、10分前までは訪問せず、会場周辺で待機するなどしましょう。

また、面接会場が総合ビルの場合、受付階が別の階にあることもあります。ビルの案内板を確認し、間違えないように訪問してください。

遅刻は厳禁です。公共交通機関を使う場合には、遅延などの可能性を踏まえ、余裕を持った乗り換えを意識しましょう。とくに渋滞の影響を受けやすいバスなどを使用する場合は、1〜2本早い便に乗るのがおすすめです。

面接会場に入る前には、一呼吸ついて、最後に身だしなみをチェックしましょう。髪や服装の乱れを整えます。また、朝から行動していると声がかすれてしまうこともあります。軽く声出しをしてから入ると、スムーズに発声できるでしょう。

受付

面接場所に到着し、訪問時間になったら、受付に向かいます。約束した5分前までには受付を済ませるようにしましょう。

受付スタッフに「本日〇時より面接のお約束をいただいております、〇〇と申します」と伝えます。受付が無人で電話が設置されている場合は、電話をかけて訪問したことを報告します。「面接の方は〇番におかけください」といった指示が記載されていることが多いです。

コートや上着を着ている場合は、会場に入る前に脱ぎ、片手にかけておくのがマナーです。受付に向かう際には脱いでおきましょう。

遅刻の場合はどうするべき?

基本的に遅刻は厳禁です。しかし、それでも遅刻してしまう場合には、落ち着いた対応を心がけましょう。冷静に対応することで、遅刻の失敗をカバーできる可能性もあります。

最初に、遅れる理由を明確にし、どれほどの遅れを引き起こすかを確認します。遅刻の可能性が分かった際は、早めに面接先に連絡しましょう。電車の遅延や事故に遭遇した場合は、遅れる理由と到着予定時間を丁寧に伝えます。

また、遅刻の場合は、謝罪の言葉も重要です。面接官や他の関係者に影響が及ぶことを意識した行動が重要です。

対面面接のマナー【入室編】

受付を済ませた後の入室のマナーを解説します。対面面接では、面接官が部屋にいる場合と、先に入室し面接官を待つ場合があります。挨拶の仕方や名刺の受け取り方も事前に把握しておき、当日は焦らず対応しましょう。

面接官が部屋にいる場合

面接官が部屋にいる場合は、軽く3回ほどノックして返事を待ちます。返事があれば、「失礼します」と言ってから入室しましょう。

返事がない場合は、再度ノックをします。それでも返事が聞こえない場合は、そのまま同じように「失礼します」と言ってから入室します。相手に聞こえていない可能性もあるため、返事がない場合は少し大きい声ではっきり発すると良いでしょう。

入室時には、発言と行動を分けることを意識します。
「失礼します」と言い切ってからドアを開けたり、発言が終わってからお辞儀をしたりしましょう。発言しながらお辞儀をすることや、発言しながらドアを開けることがないように気を付けてください。

1つ1つの動作を重ねてしまうと品がなく、落ち着きのない印象を与えてしまいます。丁寧に行いましょう。

面接官を部屋で待つ場合

自分が先に部屋に入り、面接官を待つ場合は、下座に座ることを心がけましょう。下座は、入口に1番近い席で、通常は目下の人が座ります。面接を受けさせていただく立場として、下座に座るのが適切です。

部屋に案内してくれたスタッフから座席を指定された場合は、指示に従いましょう。その後、面接官がノックして入室してきます。面接官の入室と同時に立ち上がり、挨拶をします。

挨拶の後、指示を待って着席

挨拶は、「〇〇と申します。本日は面接のお時間をいただきありがとうございます。よろしくお願いいたします」と行います。

面接は、応募者も面接官も平等にお互いを知る場です。それでも「時間をいただいている」という感覚を持ち、お礼を添えるだけで良い印象を与えるため意識しましょう。

面接官から「おかけください」と言われるまで待ち、声がかかったら「失礼します」と言って着席します。とくに指示がなければ、カバンや上着は椅子の横に置きます。カバンの上に上着を重ねると良いでしょう。

もし「こちらに置いてください」と指定をされたら従います。対面面接ではカバンを直接床に置くこともあります。自立し、底びょうがついているものだと汚れずに済みます。

名刺の受け取り

挨拶した後や、「おかけください」と言われる前に、面接官から名刺を差し出されたら立ったまま受け取ります。座った後に名刺を出された場合も、必ず立ち上がって受け取ります。

名刺は相手が「〇〇と申します」と自己紹介をしながら渡してくれます。そのため、「ありがとうございます。ちょうだいいたします」と言って、両手で丁寧に受け取ります。

受け取る際は胸のあたりまで手を上げ、脇を締めて受け取り、お辞儀をします。応募者の立場で名刺を出す必要はありません。名刺を持っていたとしても受け取るのみにしましょう。
(名刺入れを持参しておくと、こうしたケースで便利です。)

複数名の担当者が名刺を差し出す場合は、1人目の名刺を受け取った後着席せず、そのまま2人目、3人目と受け取ります。

その後、「おかけください」と勧められてから椅子に座ります。
受け取った名刺は机の上に置いておきます。即座にカバンにしまうなどは失礼にあたります。
なお、複数名から名刺を受け取った場合は、相手の座席の並びと同様の並びで、自身の机の上に並べておいておきます。(邪魔にならないよう、自身の左手側または右手側に寄せるイメージで、重ならないよう並べて置いておきます)
その際、面接官の役職を間違えたり、名前を呼び間違えてしまったりしないよう、しっかり名刺を確認しておきましょう。

対面面接のマナー【面接本番編】

入室と挨拶を済ませたら面接が始まります。面接中に意識すべき姿勢・話し方・言葉遣い・聞き方の注意点を紹介します。受け答えをしながら、細かな点に気を配るのは難しいかもしれません。面接練習などで意識し、自然と身についている状態を目指しましょう。

姿勢・話し方

基本的には笑顔で、自信を感じさせる振る舞いを心がけましょう。口角を軽く上げ、目線は泳がないよう、安定させます。

椅子に浅く腰掛けて背筋を伸ばし、手は膝の上におきます。肩の力を抜いて、上から糸で吊られているイメージを持ちましょう。男性の場合は足を軽く開くこともできますが、女性は膝を揃えて座ると好印象です。

自信があるように見せるためには、胸を軽く張り、あごも少し引きましょう。動作を行う際はゆっくり動かすと焦りや緊張を隠すことができます。

ただし、面接は会話をする場でもあります。会話内容に合わせて自然なコミュニケーションが必要です。笑顔が不適切な場面では、シーンに合わせた話し方や表情をしましょう。

言葉遣い

面接ではできるだけフォーマルな言葉遣いをします。話し方の癖や、自分ならではの言葉選びには気を付けましょう。

たとえば、一人称は「わたし」もしくは「わたくし」に統一します。男性に多い、「僕」や「自分・自身」といった一人称は控えましょう。

言葉に詰まった際に「あー」「えっと」といったつなぎの言葉を使用するのは出来るだけ避けてください。稚拙な印象を与えてしまいます。言葉が浮かばず考えたい場合は、「少々考えさせていただいてもよろしいでしょうか」と時間をもらい、落ち着いて話すことが重要です。

また、「〇〇と思っていて…」や「〇〇が気になったのですが…」と尻すぼみになってしまわないようにも注意します。「〇〇と思っています」「〇〇が気になったのですが、〇〇だと思います」などと、言葉の最後まで言い切るようにしましょう。

ただし、言葉遣いを意識しすぎて本来の自分らしさを出し切れなかったり、伝えたいことが伝わらなかったりする危険性もあります。対面面接の練習を繰り返し、自然なコミュニケーションをとることが重要です。

聞き方

面接官の質問や回答に対しては、適度に相槌を打ちながら聞くようにしましょう。面接官は、自分の話をどれくらい理解しているかを相槌や表情からも読み取っています。しっかりと耳を傾け、適切なリアクションを意識します。共感や興味を示す際は、笑顔で反応しましょう。

Web面接では、相手にリアクションが伝わりにくいため、わざと表情や相槌をオーバーにしている人もいるかもしれません。対面面接では、Web面接ほど大きくリアクションする必要はないものの、相手に伝わるようなリアクションは心がけましょう。

自分が話している際は配慮が行き届いていても、聞く姿勢は意識できていない人も多いです。聞く姿勢をチェックしたい方は面接練習を録画し、見返してみると改善点が見つかるためおすすめです。

対面面接のマナー【退室編】

面接は退室して、オフィスから出るまで終わりではありません。「面接中は好印象だったのに最後の印象が良くない」といったことにならないよう、退室時のマナーも身につけておきましょう。面接終了時のお礼のタイミングや、退室時の注意点を解説します。

お礼のタイミング

面接官の「面接はこれで以上となります」「面接は終了です」といった合図で面接が終了となります。終了のタイミングで必ず「本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました」とお礼を伝えましょう。お礼は着席したままで構いません。

部屋から退出する際には、面接官に向かって「失礼します」と伝え、軽く礼をします。その後に退出します。面接官が部屋を一緒に出て、エレベーターの前や出口まで送ってくれる場合は、到着したら改めてお礼を伝えましょう。

エレベーターの場合、階数ボタンを押したら閉じるボタンはあえて押さずに、待っている時間にお礼を伝えましょう。深くお辞儀をし、扉が閉まるまで頭を下げておくと良いです。扉が閉まったことを確認したら頭を上げます。

エレベーターには応募先の社員が乗っている可能性もあります。どこで見られているかわからないため、携帯電話やスマホを触るのは会社を出た後にしましょう。

会場を出るまでは油断しない

部屋を退室した後、1人であっても会社を出るまで油断をしてはいけません。どこでどのように見られているかわからないからです。会場からしばらく離れるまでは緊張感を持っておきましょう。

面接官が他の人からの印象をチェックするために、すれ違った社員に意見を聞く可能性もあります。「あの人どうだった?」と相談されたときに「良い印象の人でしたね」と言ってもらえるように意識します。

面接の手応えがなくても落ち込んだりせず、ポーカーフェイスを装います。大声で話してもいけません。すれ違う社員に対してはしっかりと挨拶をしましょう。面接官の中には、退出後の気が抜けやすい状態をチェックしている人もいます。面接時と変わらない態度や姿勢を心がけることが重要です。

事前準備・練習を行うことが重要

対面面接を成功させるためには、事前準備が欠かせません。持ち物や身だしなみなど、整えられるものは漏れなく余裕を持ってチェックしておきます。

服装・姿勢・表情・言葉遣いを意識し、社会人としての基本的なマナーを身につけて面接に臨みましょう。どれも努力すれば身に付けられるものばかりなので、減点されてしまってはもったいないです。

また、マナー以外でも対面面接の質疑応答は、面接練習を重ねることで上達します。自分の様子を動画に撮って確認したり、友人や家族を相手に練習を重ねたりすることで、自然とうまくなります。

面接練習のポイントや上達するためのコツは、以下の記事で詳しく解説しています。

面接練習は必要?具体的な方法や意識するべきポイントを解説

まとめ

Web面接に慣れてしまうと、対面面接は緊張しやすいかもしれません。しかし、しっかりと事前準備をしておけば、自信を持って臨むことができます。

清潔感のある身だしなみを心がけ、受付や入退室時は丁寧に明るくはきはき話すことがポイントです。しかし、マナーを把握していても「自分ができているかどうか不安」という方もいるでしょう。

対面面接のマナーや受け答えは、客観的な視点を取り入れ、改善していくことで上達します。プロのアドバイスを受ける際は、「Achieve Career(アチーヴキャリア)」がおすすめです。

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