【インフラエンジニア】の職務経歴書の書き方!見本テンプレート付きでポイントを解説。 2023/4/28版
インフラエンジニアの転職を成功させる鍵は、職務経歴書の内容が握っています。職務経歴書は、事実に基づく経歴を書くだけでなく、自分のスキルや実績をアピールし、面接につなげるための文書です。本記事では、インフラエンジニアが転職を成功させるため、職務経歴書をどう書けばよいのか、注意点も交えつつ解説します。
インフラエンジニア職務経歴書の書き方見本
20●●年●●月●●日現在
氏名:●● ●●
■ 職務要約
- 2011年から5年間、●●ホールディングス株式会社にて金融システムの保守開発の受入れから基盤システムの構築提案を担当。大手証券会社の次期システム新規獲得に貢献した。
また、同社ではカスタマーサービスにてチームリーダーとしてチームを牽引した。 - 2016年から現在、★★株式会社にてインフラ構築・運用業務を行うチームリーダーとして業務に従事。●●年にリリースしたアプリが現在年間●●万円を売上げている。
■ 活かせる知識・スキル
- 金融系の業界、業務知識3年
- 要件定義、設計、構築、テスト、運用保守までの一連の工程経験2016年~現在
- windows/linuxいずれの環境も経験あり3年/2年
- チームリーダーの経験2年
■ 職務経歴
勤務先名:●●ホールディングス株式会社(期間:2011年4月~2016年8月)
◆事業:インフラソリューション事業(東証プライム上場)
◆従業員数:5,000名
◆売上高:2,000億円
◆雇用形態:正社員
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期間 | 案件名/業務内容 | 環境/規模 | 役割/人数/環境 |
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2011年4月 ~ 2014年3月 |
東京本社 金融システム営業部 銀行証券システム課 配属 3ヶ月の研修後、銀行証券システム課へ配属される。 <目的・役割> インフラエンジニア 金融システム営業部に所属し、保守開発の受け入れ検証、銀行・証券システムの営業店端末の増設、金融システム基盤のシステムリプレースの提案を行った。 <目標・成果> 2012年度 目標:10件 1億5,000万円 <担当工程> インフラ構築、導入テスト、運用保守 <内容・手段> 相手先の銀行・証券会社の情報システム部や企画部へアプローチし、情報端末の要求仕様に関する情報を収集した。 |
<OS/サーバ>UNIX(Solaris) Windows Server2008 Windows NT Windows XP <DB> RDB(Symfoware) <言語> COBOL |
<役割・人数>職位:メンバー チーム人数:●名 <担当工程>
|
2014年4月 ~ 2016年3月 |
神奈川支店 システムサービス課 配属課長昇進に伴い異動し、神奈川支店に着任。常駐先の社内システム用AWSアカウントの統制業務支援をチームで行った。 顧客へのヒアリングから障害対応、ライセンス・保守サポートの管理、HW発注までを幅広く行った。また、チームリーダーとして後輩の指導や、メンバーのタスク進捗管理も行った。 <目的・役割> カスタマーサービス 客先のAWSアカウント管理者から業務を巻き取ることが目的。開発・本番環境として使用しているAWSアカウント作成時の社内調整、設定、初期リソースの作成。 <目標・成果> ●●年度 作業完了目標:12ヶ月 / 実績:10ヶ月で達成 <内容・手段> 1日に15件程度の問い合わせに対応した。トラブルについては原因を調査し、再発防止策の提案までを行った。その他、ベンダー対応、HW交換保守作業を行った。 |
<OS/サーバ>Linux(CentOS) AWS |
<役割・人数>役割:リーダー 職位:課長 チーム人数:5名 <担当工程> カスタマーサービス |
<退職理由>インフラエンジニアとしての経験をさらに広げたいと思ったため。 |
勤務先名:★★株式会社 (期間:2016年8月 ~ 現在 )
◆事業内容:モバイルソリューション事業(非上場)
◆従業員数:50名
◆売上高:10億円
◆雇用形態:正社員
横スクロールでご覧いただけます。
期間 | 業務内容 | 環境/規模 | メンバー/役割 |
---|---|---|---|
2016年8月 ~ 現在 |
ソーシャルアプリ開発事業部 インフラ構築チーム 配属インフラ構築・運用業務を行うチームのリーダーとして、AWS上でのサーバ構築、運用対応に従事した。
<目的・役割> インフラエンジニア ソーシャルアプリのインフラのコード化、AWSに適した環境への作り変えにより、インフラの技術的負債を解消する役割を担った。 <目標・成果> サーバ台数規模10台程度の案件を連続で構築するのと並行して、サーバ規模台数200台程度のアプリ運用を実施した。 <内容・手段> アプリのインフラに関する幅広い業務を実施
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<OS/サーバ>Linux(RedHat) AWS GMOクラウド <言語> bash |
<役割・人数>役割:リーダー 職位:課長 <担当工程>
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<退職理由>子どもの誕生に伴い、愛知県へUターンを希望したため |
■ 資格
- ITパスポート(2010年9月合格)
- 基本情報技術者試験(2014年11月合格)
- 応用情報技術者試験(2015年6月合格)
■ 自己PR(以下の点でお役に立てます)
【インフラエンジニアとしての幅広い経験】
インフラシステムの提案から、要件定義、システム構築、運用設計、保守まで幅広く対応できます。日系大手金融機関でのインフラ基盤、開発、運用保守を行った経験から、インフラエンジニアとしての基本的な知識を得ました。それに加え、顧客先常駐での障害対応や原因調査を行い、カスタマーマネジメント力と対応力も身に付きました。
また、チームリーダーとして複数のメンバーのタスクや進捗状況を管理した経験で身に付いた、業務プライオリティに応じた順応力とスケジュール管理能力も活かせると考えています。
【コミュニケーション力】
多くの人とコミュニケーションを取りながら業務を遂行することが可能です。前職では、顧客から直接ヒアリングを行い、対応についてきめ細やかな提案を行うことで、信頼関係を構築することができました。また、チームリーダーとしてメンバーをまとめ、不明点についてはわかりやすく説明したりマニュアルを作成したりすることを心がけました。
御社のインフラエンジニア業務においても、社内ユーザからの問い合わせ対応などでコミュニケーション能力を役立てたいと考えております。
インフラエンジニアの職務経歴書のポイント
インフラエンジニアが転職を成功させるには、職務経歴書で人材としての価値をアピールしなくてはなりません。そのため、職務経歴書にはこれまでの職歴をただ書き連ねるのではなく、採用担当者へのアピールにつながる内容を盛り込む必要があります。「いつ」「どこで」「誰が(誰に対して)」「何を」「何のために(目的)」「どうした(結果・成果)」を意識して記載しましょう。
インフラエンジニアの主な仕事は、組織におけるITインフラの構築や保守・運用です。情報システムの稼働に要するサーバやネットワーク、OS、データベースに不具合が生じた場合、企業の業務や提供しているサービスが停止し、大きな問題に発展しかねません。このような事態を回避すべく、インフラエンジニアが裏方として活躍しています。
インフラエンジニアの転職時の有効なアピールポイントとして「インフラ設計・構築のスキル」や「障害やトラブルへの対応力」などが挙げられます。システムの設計や構築、運用等において自分なりに工夫したことや、イレギュラーなトラブルにどう対応したのかといったことなどを、具体的なエピソードを交えて紹介しましょう。
また、職務経歴書には過去に携わったプロジェクトの規模や、使用経験のあるインフラツールの種類なども盛り込みます。併せて、要件定義や基本設計、構築、運用など、経験した業務フェーズも忘れず記載しましょう。
インフラエンジニアは技術職であるため、テクニカルスキルも厳しくチェックされます。そのためOSやDB、言語などをわかりやすく整理して記載し、それぞれの習熟度も示しておきます。例えば、OSであれば「Windows 期間 3年5ヶ月 環境構築から運用まで可能」といった具合です。
テクニカルスキルだけでなく、コミュニケーションスキルやコーチングスキルといったヒューマンスキル、課題解決に必要なコンセプチュアルスキルについてもバランスよく記載しておくと、採用担当者に魅力的な人材と印象づけられる可能性がアップします。
インフラエンジニア向け・項目別の職務経歴者の書き方解説
職務経歴書に記載すべき代表的項目は、「活かせる知識・これまでの職歴・テクニカルスキル・保有資格・自己PR」などです。加えて経歴書冒頭には、職歴を短くまとめた「職務要約」も付けておきます。各項目をどのように書けばよいのか、把握しておきましょう。
職務要約
職務要約とは、職務経歴書の冒頭に記載する要約文です。「過去にどのような会社に勤め、どういった業務やプロジェクトを担当してきたか」を、成果も交えつつ短文で紹介します。
短文であるからといって、手を抜いてはいけません。職務要約は、採用担当者がまず目にし、応募者に関する大まかな情報を把握する部分だからです。つまり職務要約の内容で、このまま読み進めるかどうかを採用担当者は判断します。
ここで「魅力を感じない」「自社にはマッチしない」と思われてしまうと、そのまま読まれず面接にも進めません。
したがって採用担当者に「もっとこの人材について知りたい」と思わせる要約文に仕上げなくてはなりません。過去の職歴を簡潔に記載しつつも、応募先企業のニーズに合致する要素を盛り込んでください。
もし経験してきたインフラ領域が複数あるのなら、領域ごとに区切って要約文を書くこともおすすめです。ただしあくまで要約文としての量に収まるよう記述してください。一般的には、3~4行、長くても5行程度にまとめます。
活かせる知識・スキル
「テクニカルスキル以外」にも、アピールにつながる知識やスキルがあれば記載しましょう。過去に扱ったことがあるOSや、運用経験があるサーバ・NW機器まで明記します。活かせる知識やスキルがいくつもあるのなら、特にアピールしたいものを厳選したうえで箇条書きすることがおすすめです。
経験年数や実績も付記しておくと、採用担当者へのアピールにつながります。年数・実績については数字で具体化して示すのが基本です。例えば「UNIX (HP-UX)の環境設計や構築 2年3ヶ月」などです。このように数字化することで、採用担当者への説得力がアップします。
アピールに有効な経験があるのなら、それらも漏れなく記載しましょう。例えば、プロジェクトリーダーの役割を担った経験を明記しておくことで、「安心してプロジェクトを任せられる人材」「自社が求めるマネジメントスキルを有する人材」などの印象を抱いてもらいやすくなります。
なお、ミドルウェアやサーバを扱った経験もある場合、この項目ではなく後述のテクニカルスキルの方へ記載します。
職務経歴
職務経歴は、過去に在籍していた企業別に業務内容や実績などを記載する部分です。在籍していた企業名や在籍期間、事業内容、規模などの企業情報を記載したうえで、携わっていた業務の内容や期間、開発環境、役割などを明記します。
職務経歴はマトリクス表を用いて記載すると、採用担当者が読みやすくなるためおすすめです。「期間・業務内容」の項目を作り、マトリクス表へ縦に記載していく手法です。各プロジェクトに応じて用いたスキルや規模などが整理されるため、きちんと経験を伝える上で有効です。なお、業務内容も「概要・担当業務の目的・実績・内容・手段」と分けて記載すると読みやすさが増します。
項目自体は「絶対にこれをいれなければいけない」というルールはありません。自分の業務内容と照らし合わせ、担当者に伝わりやすいようアレンジも可能です。
大切なポイントは、5W1Hに沿って具体的に記載することです。特に、実績の項目は採用担当者の注目度が高いため、数字も交えつつ明確に記述しましょう。
また実績を記載する際には、事実をただ述べるだけでなく、強みが伝わるような工夫が必要です。「どのような課題が発生し、どう解決したのか」「どういった工夫をして成果を出したのか」を記載することで、採用担当者に魅力的な人材であるとアピールできます。
テクニカルスキル
技術的な実務を遂行するのに必要な能力、テクニカルスキルを記載します。インフラエンジニアは技術職であるため、どのようなテクニカルスキルを有しているかを採用担当者は注目しています。ぜひ読みやすいマトリクス表として整理し、採用担当者に良い印象を与えましょう。
マトリクス表の各項目として「OS、サーバ、DB、NW、言語」を分けて記載します。
しかし「OS:Windows」や「NW:Cisco」のように、扱えるOSやNWをただ書くだけでは不十分です。採用担当者は、習熟度を知りたいからです。
したがってテクニカルスキルを書き並べるだけでなく、使用期間やスキルレベルも併せて記載してあることがベストです。例えば、OSやサーバなら「Linux 1年3ヶ月 環境設計から構築まで可能」といった具合です。
もしインフラエンジニアながらもプログラミング言語を扱った経験もあるのなら、テクニカルスキルとして追加しておきましょう。幅広い業務に対応可能な人材と判断してもらいやすくなります。
保有資格
保有資格があるのなら漏れなく記載しましょう。基本的には、実務に関連する資格や免許を中心に記載します。インフラエンジニアとして働くのに、特別な資格や免許は必要ありません。ただ、インフラエンジニア業務に関連する資格や免許を有していれば、「ITインフラに関する豊富な知識とスキルを持つ人材である」と判断してもらえる可能性が高まります。
インフラエンジニアのアピールにつながる資格としては「ITパスポート」が挙げられます。ITパスポートは国家資格のひとつで、ITに関する基礎的な知識の保有を証明できる資格です。エンジニアへの登竜門とされる「基本情報技術者」や、IT人材としてスキルアップを目指せる「応用情報技術者」などの資格も、アピールに有効です。
また、インフラエンジニアはCCNPやLPICといった、海外ベンダーの資格を保有していると評価につながります。CCNPはシスコ技術者認定の一種であり、取得によって「大規模ネットワークを扱う技術に長けている人材である」と証明できます。
一方、LPICはLinux技術者認定試験のことで、Linux関連の知識やスキルを世界共通基準で認定する試験です。Linuxは、多くの日本企業が導入しているOSです。高いシェアを誇るOSゆえに、Linuxに精通した人材を採用したいと考える企業も少なくありません。LPICを取得していれば、「Linuxについて世界基準で認められた人材」と判断されるため、転職が有利になります。
インフラエンジニアは、英語のマニュアルや仕様書を扱うケースも少なくありません。そのため、英語関連の資格もあるのなら記載しておきましょう。TOEICや英検などが該当します。
なお、保有資格を記載する際には、取得日も忘れずに付記してください。
自己PR
自己PRは、プロジェクトや課題への取り組み方、実績などをアピールする部分です。あまり長々と書いてしまうと、要領を得なかったり読みにくくなったりするため、5行程度で収めます。また箇条書きで簡潔に書く方法も一般的です。箇条書きであれば3点ほどに収めましょう。
採用担当者に「面接をしてみたい」と思わせることが目的であるため、短い文章のなかで自分の魅力や強みを端的に伝えなくてはなりません。過去のプロジェクトや日常業務を振り返り、もっとも成果が大きかったもの、インパクトのある改善につながったものを抽出して書き出しましょう。応募予定の企業がどのようなニーズを抱えているか、期待する人材像はどんなスペックなのか等が分かれば、それに応じた情報を抜粋して伝えられるとベストです。
インパクトの強いエピソードがないのなら、日常業務において「どのようなことに注意していたのか・どういった工夫をしていたのか」を書くのも有効です。これらの記載により、インフラエンジニアという職業への向き合い方を具体的に伝えられれば、採用担当者の心に響きやすくなります。
技術面でアピールできることが少ないケースでは、ヒューマンスキルをアピールするのもひとつの手です。例えば、コミュニケーションスキルです。インフラエンジニアは、業務上さまざまな人と関わるケースが少なくありません。コミュニケーションスキルの高さを伝えることで、技術面のアピール不足をカバーできる可能性があります。
例えば、「顧客とのコミュニケーションを大切にすることを心がけて業務を遂行し、信頼関係を構築することができました」などです。また、入社後そのコミュニケーションスキルをどのように役立てられるのかも、併せて記載してください。
インフラエンジニアの職務経歴書の注意点
転職を希望するインフラエンジニアが職務経歴書を作成する際には、読み手のことを考えて作成することを第一に考えましょう。「守秘義務を守る・経験した業務を漏れなく記載する」といった注意点も覚えておきましょう。
見やすく整理して書く
華々しい経歴も、読みにくい文章で説明してしまっては、採用担当者に認識されない恐れがあります。「職務経歴書は見やすく整理して書くべき」と、常に意識しましょう。
特に、職務内容は情報量が多くなる傾向があるため、十二分に整理して記述します。「プロジェクトの概要や目的・メンバーの数・自分の担当業務・実績」など小見出しを設定し、どこで何を書いているのかすぐに把握できるように示すと親切です。小見出しは括弧で囲んだり太字にしたりするなど工夫しましょう。
採用担当者に伝わりやすい職務経歴書に仕上げるため、表を活用するのも有効です。テクニカルスキルや保有資格、活かせる経験や知識などで、記載するボリュームが多くなりすぎるときは、表形式での記述をおすすめします。
また、特定の業界でしか使用しない用語や、現在勤めている企業の社内用語などは使わないよう注意してください。採用担当者がその用語を知っている保証はなく、内容を把握しづらくなってしまいます。誰が目を通しても理解できるような職務経歴書に仕上げましょう。
キャリアパスによってアピールポイントを考える
今日ではクラウドサービスが普及し、従来よりもサーバ構築や運用が容易になりました。「インフラエンジニアの仕事がなくなるのではないか」と不安になる方もいるかもしれません。ただ、インフラエンジニアにはプロジェクトマネージャーやITコンサルタント、ITスペシャリストなどへのキャリアパスを描けるため、応募企業へアピールできることは多々あります。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの完遂と成功を目指してメンバーを管理します。プロジェクトの進捗やメンバーのタスク確認、スケジュールの調整などを行いつつ、プロジェクト進展をリードする役割を担います。
ITコンサルタントは、企業が抱えるさまざまな課題をIT技術によって解決する仕事です。インフラエンジニアの知識・スキルに加え、経営戦略や情報分析なども学んでおけば、将来ITコンサルタントとして活躍できる可能性が高まります。今後、業務のデジタル化やDX推進に取り組む企業が増加することで、ITコンサルタントの需要はますます高まると予想されます。
ITスペシャリストは、高度なIT技術を駆使して業務にあたるITのスペシャリストです。エンジニアとしてIT技術を高めるのと並行して、トレンド調査力・プレゼン力などまで高めておけば、企業の生き残りに欠かせない人材となっていけます。
守秘義務を守って書く
職務経歴書を作成する際に、守秘義務違反を犯さないよう注意が必要です。雇用主やクライアントと交わした契約に、機密保持の内容が盛り込まれていたケースでは、違反するとトラブルに発展しかねません。
例えば、過去に携わったプロジェクトの詳細を、応募企業の採用担当者に伝えてしまうケースが考えられます。プロジェクトの内情を第三者へ伝えるのは、機密保持義務違反となる恐れがあるため注意しましょう。
機密保持義務に違反した場合、損害賠償を請求される恐れがあります。ときには、莫大な損害賠償を請求されるリスクも考えられるため、前職等の守秘義務を踏まえた表現とする事がベターです。
クライアント名や出向先企業の名前は伏せて「●●業の★★システム向けインフラ構築」など、目的や内容は伝わるよう工夫しましょう。面接の際も、守秘義務に触れるような質問をされたときは、違反にならないよううまく答えなくてはなりません。このような受け答えを滞りなく遂行できれば、面接時により良い心証を印象づけられます。
経験した業務・経験は漏れなく記載する
これまでに経験した業務は、余すことなく記載しましょう。幅広い業務に対応できる、経験豊富な人材として注目してもらえる可能性があります。「このような経験は評価されないだろう」と自分で決めつけることなく、漏れなく記載してください。なるべく経験の豊富さを印象づけましょう。
基本的には、過去に使用したことがあるツール環境や規模を明記します。また、リーダー経験があるのならそれも書いておきましょう。
得意分野についても忘れず記載します。得意分野を自分独自の強みとしてアピールできれば、入社後の配置を採用担当者にイメージしてもらいやすくなります。簡潔に箇条書きなどでまとめておくのがおすすめです。
なお業務・経験は、年代順に記載する編年体、もしくは逆編年体で書くと読みやすくなるためおすすめです。
インフラエンジニアに求められるスキル
インフラエンジニアには、ITインフラに関する幅広い知識やスキルが求められます。例えば、OSに関する知識です。システムを稼働させるには、基本ソフトウェアであるOSが欠かせません。したがってシステムを安定的に運用したい企業にとって、高度なOSの知識・スキルを持つインフラエンジニアは不可欠な存在と考えられます。
セキュリティに関する知識とスキルも必須です。サイバー攻撃の手口は年々巧妙になっており、どのような企業でもターゲットになる恐れがあります。サーバへの攻撃が行われたときも、スピーディーに適切な対応を行えるエンジニアであれば、企業は決して手放したいとは思いません。
ネットワークの知識も求められます。企業のさまざまなシステムはネットワークで接続されている以上、サーバの構築や運用を専門とするサーバエンジニアであっても、ネットワーク関連の知識は必要です。
正確性も、インフラエンジニアに求められる能力です。企業はさまざまなITシステムを使用しています。インフラ構築・運用業務は、それらあらゆるシステムの基本をなしているため、正確性が足りないエンジニアには任せられません。通常業務についての正確性に加えて、イレギュラーな事態への柔軟な対応力まで持っているエンジニアなら、企業にとってさらに魅力的です。
エンジニアは「黙々と作業を行う技術職」といったイメージを持たれやすいかもしれません。しかし実際には、企業やチームが自分に何を求めているかを正確にヒアリングし、メンバーと相互に協力して業務に取り組んでいます。したがって、インフラエンジニアには対人能力も必須です。
リーダーとしてメンバーをけん引する立場になるのなら、マネジメントスキルも欠かせません。プロジェクトやタスクの進捗を管理し、ときにメンバーのモチベーションを高められるよう鼓舞する力も求められます。
このように、企業はインフラエンジニアにさまざまな能力を期待しています。つまり職務経歴書で重要なことは、「自分がこれらのスキルを有する人物である」と伝えることです。一般的には、上記のうち突出したスキルを持っている人材よりも、バランスよく各スキルを持っている人材の方が、インフラエンジニアとしては魅力的に映ります。
まとめ
インフラエンジニアが転職を成功させるには、保有する資格や実務に役立つスキル、経験などを漏れなく記載し、応募企業に利益をもたらす存在であることをアピールしなくてはなりません。職歴を書き並べるだけでなく、ポイントを踏まえたうえで、採用担当者の心に響く職務経歴書を作成しましょう。
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もちろん、履歴書や職務経歴書の作成に関するご質問やご相談も承ります。
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