転職面接の逆質問例50選!逆質問を実施する意図や意識すべき点について解説 2023/12/12版
応募者が面接官に対して質問する「逆質問」は、転職面接において非常に重要な要素の1つです。
本来、企業が応募者に対して質問する場である面接において「何か質問はありますか?」と逆に質問をされることから「逆質問」と呼称されます。
企業は、応募者からの逆質問でその人の能力を見極めようとします。
的外れな質問をしたり、「特にありません」と答えたりすると、低評価につながってしまいます。
本記事では、企業が逆質問を実施する理由や効果的な逆質問をするためのポイントを解説します。
また、逆質問のOK例・NG例も紹介するため、転職面接の際の参考にしてください。
転職面接で企業が逆質問を実施する意図
まずは、転職面接で企業が逆質問を実施する意図を解説します。
企業の意図を理解した上で好印象を与えられる逆質問をすることが重要です。
入社意欲や志望度を測るため
企業は、逆質問を通して応募者の入社意欲や志望度を測っています。本当に興味がある企業ならば、ホームページや説明会の内容以外についても知りたいはずと考えるためです。
入社意欲が高い企業であればあるほど、その企業で働くイメージを具体的に持つでしょう。
そのため、応募者からの逆質問の内容にも具体性が生まれます。
一方、逆質問の内容に具体性や、興味関心が感じられないと、企業の評価としては「入社意欲あるのかな?」となります。
応募者は、入社意欲や志望度を見られているという意識を持ち、一歩踏み込んだ質問や具体的な質問を行うことで意欲の高さをアピールできるでしょう。
コミュニケーション能力を確かめるため
企業は、逆質問を通して応募者のコミュニケーション能力を確認します。
質問をする際は、「なぜ気になったのか」「何が知りたいのか」「企業の回答をどのように解釈しているか」といった自身の考えや質問の理由を、まとめて相手に伝える力が必要になります。
また、質問をするときだけではなく、回答に対してのリアクションからもコミュニケーション能力を評価されています。良い質問ができればプラス評価になりますが、距離感を間違えたコミュニケーションをしてしまうとマイナスイメージとなるため、気をつけましょう。
相性を見極めるため
逆質問には、相性を確認する意図も含まれています。
たとえば、自由な社風の企業に対して、規律やルールを中心とした質問ばかりしている人は、入社後、社内の雰囲気にマッチしない可能性があります。このような場合は、採用を見送ることになるかもしれません。
逆質問は、自由度が高いため応募者の人柄や興味・関心が現れます。応募者は、企業が求める人物像や社風を踏まえて質問を考えることが重要です。
また、自社についてしっかり知ってもらい、その上で入社を決めてもらいたいという意図もあります。逆質問は企業だけではなく、応募者にとってもお互いがお互いを知るための良い機会になります。
応募者の疑問・不安を解消するため
企業研究や面接の段階で、企業への疑問が生まれるのは自然なことです。応募者の疑問や不安を解消する場として逆質問を設けていることも多いです。
気になることを曖昧にされたまま面接が進むと、最終面接や内定を出した後に辞退されてしまうケースもあります。そのような事態を防ぐためにも、逆質問で応募者の疑問や不安を解消する必要があります。
また、入社後は上司などに質問しながら学んでいく必要があるため、積極的に質問する姿勢を持っているかといった視点でも応募者を評価できます。
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転職面接の逆質問で意識したいこと
企業に評価される効果的な逆質問をするために意識したいポイントを紹介します。企業の意図を踏まえた上で高評価につながる質問を考えましょう。
アピールしたいことを決めておく
逆質問の場をうまく活用することで自身のアピールができます。
たとえば、企業について深く調べた結果として気になった点を聞くと、「自社についてよく調べてくれている」「志望度が高いかもしれない」と思ってもらえる可能性があります。
また、自身の前職の経験を踏まえた質問をすることで自然とスキルをアピールすることもできます。
積極性や入社後の具体的なイメージを相手に印象付けることにもつながります。
企業が求めている人物像や、採用目的などから逆算して質問の内容を考えると、効果的にアピールできるでしょう。
入社後に期待される役割やミッションを想像し、実際に「どうなんだろう?」と感じる部分を率直に質問するのも、「入社後イメージが出来ている人」といった評価になるのではないかと思います。
面接の段階や面接官の役職ごとに内容を変える
質問内容は、面接のフェーズと相手によって必ず変えましょう。通常、採用までに2~3回の面接が実施されることが多いです。
基本的なケースでは、一次面接は人事担当者、二次面接は現場の中堅スタッフやマネージャーのような管理職、最終面接は役員や社長というように面接が進むにつれ面接官の役職も上がっていきます。
人事担当者が重視するポイントと、社長などの経営層が重視するポイントは異なるため、役職に合わせて逆質問をしなければなりません。
基本的に、人事担当者は現場の社員と相性が良いか、採用基準を満たしているか、といった基本的な要素を見極めています。一方で、経営層は会社の売上にいかに貢献できるか、といった目線で応募者を評価しています。
役職による評価ポイントの違いを理解し、適切な質問を用意するようにしましょう。
福利厚生や待遇に関する質問は避ける
求人募集やホームページに記載されているような福利厚生や待遇についての質問はできれば避けましょう。
「残業があるのか?」「有給は取れるのか?」等の質問は、会社や職務内容とは直接関係が無い為、「仕事」への興味がないようにも受け取られてしまいます。
とくに休日、休憩、給与に関する質問は、仕事内容よりも労働条件を重視する人、と誤解をされかねないので、質問をする機会は留意した方が賢明です。
転職エージェントなどを利用されている場合は、面接の場では敢えて質問することは避け、別のタイミングに転職エージェントの担当者を介して質問をし、回答を得るといった方法をとることが無難です。
はい・いいえで答えられる質問は避ける
はい・いいえで答えられるような質問は、会話の広がりが弱いため避けるようにしましょう。
一般的に質問には、はい・いいえで回答できる「クローズドクエスチョン」とそれ以外の「オープンクエスチョン」があります。面接で話を広げるためには、2つの質問を使い分けながら、回答に対して掘り下げていくことが重要です。
<クローズドクエスチョン例>
Q.入社後にお任せ頂く仕事は、●●エリアの新規開拓で宜しいでしょうか?
Q.私が担うプログラミングの開発言語はJAVAですか?
<オープンクエスチョン例>
Q.入社後にお任せ頂く仕事は、具体的にどういった開拓を行うのでしょうか?
Q.私が担うプログラミングの仕事では、どういった開発言語や環境で行いますか?
逆質問の場でクローズドクエスチョンをしてしまうと、答えやすい代わりに、会話を展開しにくくなってしまいます。逆質問では、面接官からの自由な回答を引き出せるような質問を意識してみてください。
質問数に気を付ける
逆質問の質問数はあらかじめ多めに用意しておくのがおすすめです。
多くの面接では1〜2問の質疑応答で終わりますが、時間を多く確保している企業もあります。
逆質問の時間を有意義に活用するためにも、いくつかのパターンで5〜10問くらいは事前に用意しておくと安心です。
ありがちなケースで言えば、質問として用意しておいたテーマを、事前の会社説明の中で全て説明がなされてしまうといった事例です。いざ逆質問のシーンで質問が無くなって「質問することが無くなってしまった」となってしまわないよう、念のための準備をしておきましょう。
逆質問のコツについて詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
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アピールポイント別 面接の逆質問 OK例
では、具体的に企業から好印象を持たれる逆質問にはどのようなものがあるでしょうか。
以下ではアピールポイント別に具体例を紹介します。自分にあてはまるようアレンジして活用してみてください。
入社意欲や熱意の高さをアピールする質問
- ゆくゆくはマネジメント職に就くことを目指しています。そのために経験するべきキャリアや必要なスキルはありますか?
- 入社前に身に付けておくと良い知識やスキルにはどのようなものがありますか?
- 現在〇〇という資格を保有しています。御社に貢献するために、他に有効な資格はありますか?
- 御社で活躍している方の特徴を教えてください。
- 他部署と連携しながら仕事を進めることもあるかと思います。その際に必要なスキルを教えてください。
- 御社が大切にしている理念や信条を社内に広めるためにしている活動にはどのようなものがありますか?
- 入社後にキャリアアップしていく為には、どういったステップを辿っていくのが良いですか?
長所や強みをアピールする質問
- 前職ではチームリーダーをしており、御社でもこれまで培ったリーダー経験を活かしたいと考えています。若手からリーダーシップを活かせる仕事はありますか?
- ディレクターを目指しており、デザインだけではなくライティングも学んでいます。御社で活かせる場面や業務はありますか?
- グローバルに働きたいと考え、TOEIC●●点を取得しています。海外で働くために語学力以外に必要な能力はありますか?
- 私は常に目標を意識しながら働くことで、さまざまな目標を達成してきました。御社での目標設定のフローについて教えてください。
- 前職で営業スキルを磨き、さまざまな顧客と強いグリップを握れることが自分の強みだと思っています。御社の営業で重視していることはありますか?
- 人の役に立ちたいという思いが強く、相手の立場に立ちながらとことんやり切る性格だと自負しています。御社の業務でこのような性格が役に立つシーンはありますか?
面接官の好感度を上げる質問
- 既存社員に求めることや期待していることがあれば教えてください。
- 〇〇様が働いている中で感じる御社の魅力を教えてください。
- 〇〇様の仕事へのこだわりや信念を教えてください。
- 御社に貢献するために将来的に必要になる経験やスキルはありますか?
- 既存社員の中に理想的な社員はいますか?その方はどのような点が評価されていますか?
- 私と似ている経歴を持っている社員がいましたら、今どのような活躍をしているのか教えてください。
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絶対に避けたい 面接の逆質問 NG例
逆質問の場面で絶対に避けるべき質問もあります。3つの観点から転職面接の逆質問NG例を紹介します。
調べてわかること・すでに説明されたことを聞く質問
- 御社の年間休日について教えてください。
- 産休制度はありますか?
- 〇〇職の仕事内容について教えてください。
- 社員の総数や男女比はどのくらいですか?
- 御社のサービスの魅力は何ですか?
- 有給取得率はどれくらいですか?
自信のなさが伝わってしまう質問
- 無資格・未経験者でも活躍できますか?
- 〇〇の業務には携わったことがないのですが、どうしたらいいですか?
- テレアポが苦手なのですが、やはり最初はテレアポから始めるのですか?
- 時間内に業務が終わらなかった場合、残業は多いですか?
- 未経験でも研修は丁寧にしていただけますか?
- 業務に対して不安があります。先輩社員のフォロー体制はどのようなものですか?
企業へのリスペクト・興味・熱意のなさが伝わってしまう質問
- (気になることは)特にありません。
- 残業が多いと口コミで見たのですが、実際はどれくらいですか?
- 希望年収は出して頂けそうですか?
- 良く聞いていなかったので、業務内容についてもう一度お伺いしてもよろしいですか?
「質問はありますか?」と聞かれて「特にありません」と答えるのが最もよくありません。意欲のなさはもちろんのこと、準備不足や好奇心の欠如といったマイナスイメージにつながってしまいます。
また、聞かれていることをもう一度聞き直すことも、集中力や興味のなさを感じさせます。
うまく聞き取れなかった等が理由であれば、聞き取れなかった直後に再確認するのがベターです。
面接では自分が話すことに集中してしまい、相手の話が十分に聞けないこともありますので、仮にそうしたケースではきちんと事情を説明した上で、謙虚な姿勢で質問することが求められます。
何度も同じことを聞くのは、やはり印象的にはマイナスなので、上記のようなことにならないよう、あらかじめアピールポイント別に質問を複数用意しておきましょう。
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【一次面接】面接官が人事担当者の場合の逆質問OK例・NG例
一般的に一次面接では、人事担当者が面接官になるケースが多いです。人事担当者は次のようなポイントをチェックしています。
- 基本的なビジネススキルがあるか
- 求める人物像にマッチしているか
- コミュニケーション能力が備わっているか
- 応募した部署で活躍しているイメージが沸くか
人事担当者は現場との距離が近いこともあり、能力やスキルはもちろん、人柄マッチングについても注意深く見極めています。上記の観点を踏まえ、おすすめの質問と避けるべき質問を紹介します。
一次面接の逆質問OK例
- 営業職で大きく売上を伸ばす社員に共通していることはありますか?
- 営業のように数字で成果が見えにくい内勤の評価制度はどのような仕組みなのかを教えてください。
- 入社後の研修フローについて詳しく教えてください。
- 〇〇部の雰囲気はどのような印象ですか?
人事担当者が入社後も1人立ちするまでフォローしてくれる会社も多いです。研修について聞いたり、実際の配属先に興味を持って質問したりすることで入社に前向きな印象を与えられます。
人事担当者の仕事は、人材の最適配置を考えることでもあるため、その点に関連するような質問だと適切な回答を得られる可能性が高いです。
一次面接の逆質問NG例
- 営業部で力を入れている商品やセールストークがあれば教えてください。
- 技術部の〇〇という新サービスについて詳しく教えてください。
人事担当者は、経営的な考えや現場の専門的な知識などは回答に困る可能性があります。また、「私への印象を教えてください」といった質問も距離感を間違えている上に、相手を困らせる内容となります。
自分にフォーカスした質問ではなく、相手目線に立って考えることが大切です。加えて、自社の課題や不足している点などネガティブなことを発言させるのも控えるべきでしょう。
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【二次面接】面接官が現場社員の場合の逆質問OK例・NG例
二次面接は、一般的に配属部門のマネージャーのような管理職が行うことが多いです。
一次面接を通過していることもあり、基本的な能力や、求める人物像としての条件を満たしているという前提で開催されます。そのため、業務に即したスキル・意欲・専門知識など、一緒に業務を行っていく力があるかどうかを審査されます。
さらに、入社後のポジションやミッション等の期待役割を把握した上で二次面接を受けている場合、企業から期待されていることに沿った質問をすることで、具体的に入社後働いているイメージを抱いてもらいやすくなります。
自分に対して求められていることを正確に把握し、逆質問に反映させるように意識しましょう。
二次面接の逆質問OK例
- 御社で活躍するために、勉強しておくべきことや取得すべきスキルはありますか?
- 現場の1日の流れやスケジュールを教えてください。
- 前職で得た設計の知識を踏まえて、新たな仕事にチャレンジすることはできますか?
- 御社で活躍する上で重要な仕事への向き合い方を教えてください。
二次面接では、現場担当もしくはマネジメント層が詳しい内容について聞くようにしましょう。また、自分の知識や能力をアピールすることも有効です。
質問の回答に対してさらに深堀りしていけば、話を盛り上げられるだけではなく、入社後に活躍するイメージを持たせることもできます。
二次面接の逆質問NG例
- 飲み会やイベントは多いですか?
- 入社1年目の手取り給与を教えてください。
面接の場で、福利厚生や社内イベントのような業務に関係ないことや、実際の収入について聞くことは失礼にあたるため控えましょう。実際に他のスタッフの収入を把握していない可能性もありますし、いくら話しやすい雰囲気を作ってくれたとしても踏み込んだことを聞くべきではありません。
業務に関することであれば、「これまで働いてきて辛かったことや思い出に残る仕事はありますか?」といった、面接官の個人的なエピソードを聞くほうが効果的です。現場に対しての興味や熱意を伝えやすくなるでしょう。
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【最終面接】面接官が役員・社長の場合の逆質問OK例・NG例
最終面接は、一般的に役員や社長などの経営層が面接官になります。
経営層は現場目線ではなく、会社の将来性や方向性などの大きな視座で物事を見ています。そのため、会社の方向性と応募者がマッチしているか、どのくらい貢献してくれそうか、といった目線で判断します。
さらに、長期的に自社で活躍してくれそうかといった点も含め、実務の部分よりも未来を想定した面接となることが多いです。最終面接は、スキルよりも将来性や定着性、人間性、価値観などを見られるため、逆質問では、そういった点を意識した内容にすることで、プラスの印象を与えられるでしょう。
最終面接の逆質問OK例
- 3年後、5年後など、近い将来のビジョンについて教えてください。
- 働く上で大切にしている考え方や風土はありますか?
- 経営目線で、御社ならではの強みは何だと思われますか?
- 社員に期待していることは何ですか?
役員や社長だからこそ聞くことができる逆質問をしましょう。将来的なビジョンやトレンド予測のような社長・経営層の考えについて深堀りすると話が盛り上がりやすくなります。なぜ気になるのか、自身の考えを添えて臆せず聞いてみましょう。
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最終面接の逆質問NG例
- 御社のワークライフバランスについて教えてください。
- 御社のサービスより他社のサービスのほうが優れていると思う点はどこですか?
働くことへの熱意がないと捉えられる可能性があるため、福利厚生や給与のことを質問するのはNGです。忙しい役員・社長の時間をわざわざ貰っているという敬意にも欠けます。
また、企業のサービス・商品を下げるようなネガティブな質問や挑発的な質問は避けましょう。同じくマイナスイメージを与えてしまうだけではなく、相手の気分を損ねてしまう可能性が高いです。
まとめ
転職活動の面接において、逆質問は非常に重要な役割を持ちます。逆質問の場をうまく活用することで、疑問や不安を払拭するだけではなく、面接では伝えきれなかった熱意・強みをアピールできます。
しかし、内容次第では、悪印象を与えてしまう可能性もあります。、高評価を獲得するためにも、今回紹介した逆質問例を参考に、面接前にしっかり事前準備をしておきましょう。
また、前述したように条件面や処遇面の質問については、出来るだけ避ける方が安全です。
そうしたケースでは、転職エージェントをうまく活用しましょう。
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