異業種から製造系エンジニアになる方法とは?必要なスキルや向いている人の特徴も紹介 2024/4/25版
異業種から、「メーカーで活躍する”製造系エンジニア”」への転職に興味を持っている方も多いでしょう。製造系エンジニアは、ものづくりに関わりたい人におすすめの職種です。
ただ、製造系エンジニアに興味はあるものの、「異業種からでも転職できるのか?」「向き不向きはあるのか?」「仕事は難しいのか?」など、疑問や不安もあるのではないでしょうか。
本記事では、異業種から製造系エンジニア(ものづくりエンジニア)にキャリアチェンジする方法を解説します。製造系エンジニアの種類や必要なスキル、向いている人の特徴も紹介します。異業種から製造系エンジニアへの転職を考えている人の疑問や不安を解消する内容となっているため、参考にしてください。
製造系エンジニア(ものづくりエンジニア)とは?
製造系エンジニア(ものづくりエンジニア)とは、製造業の企業・メーカーで、製品の開発や設計などを担うエンジニアです。製造系エンジニアの職種は、機械設計や電気設計、回路設計など、多岐に渡ります。
製造系エンジニアの代表的な職種と業務内容は以下の通りです。
職種 | 主な業務内容 |
機械設計 | ・機械製品の開発や設計を行う。 ・顧客のニーズや必要な技術の確認を行い、製品化に向け設計図を作成する。 |
電気設計 | ・電気を用いる機械の基盤や制御盤などを設計する。 ・動力や電気配線に関わる設計のため、上流工程から下流工程まで携わる。 ・機械製品の仕様やコストに応じて、適切な電気配線を設計する。 |
回路設計 | 。さまざまな製品に内蔵される電子回路の設計や製造を行う。 ・主にデジタル回路やコンデンサなど、専門性の高い電子回路部品の設計や製造を担当する。 ・シミュレーションやフィードバック繰り返し製品化を目指す。 |
制御設計 | ・機械を動かすための命令(プログラムなど)を設計する。 ・電気配線や回路に対し、制御プログラムを開発して仕様通りの動作を目指す。 ・製品製造の上流工程から下流工程まで携わる。 |
組込系開発 | ・スマホや家電、自動車などの電化製品に組み込まれたソフトの開発を行う。 ・ソフトウェアやハードウェアの開発を担当する。 |
金型設計 | ・製品を大量生産する際に必要な金型を設計する。 ・原料の金属やプラスチックを金型に流し、製品を効率的に量産する。 |
生産技術 | ・生産ラインの設計や改善、管理を行う。 ・設備や環境、生産ラインにいたるまで、生産ライン全体の設計管理を担う |
製造技術 | ・質の高い製品を効率的に生産する方法を考え、製造現場で実践する。 ・生産上の問題解消や安全性の向上など、製品生産全体のマネジメントを行う。 |
設備保全 | ・生産設備の修理やメンテナンスを行う。 ・設備の不備や故障を未然に防止し、安全に稼働できる環境を構築する。 ・故障した設備の修理や再発防止策を講じることもある。 |
インターネットが一般化して久しい近年では、IT技術を活用したり、インターネットとの提携・連携したりする製品も増えているため、製造系エンジニアの需要が高まっています。
異業種からでも製造系エンジニアになれる?
異業種からでも製造系エンジニアになることは可能です。
製造業の現場は、研修制度や学習環境が整備されていることが多いです。そのため、入社の段階では、知識・経験を重視していない企業が多数存在します。「学歴・経験不問」の求人も多く、他の職種・業種よりも採用の間口は広いといえるでしょう。
間口が広い背景には、慢性的な人手不足が関係しています。経験者だけでは人材をまかないきれないことが大きな要因です。異業種から未経験での転職も受け入れることにより、人材を確保する意図もあります。
ただし、製造系エンジニアは、コツコツと作業をすることも多いため、向き不向きが顕著に現れます。製造系エンジニアへの転職が向いている人の特徴は後述するため、自身の向き不向きをチェックする参考にしてください。
異業種から製造系エンジニアになるために必要なスキル
異業種から製造系エンジニアに転職して活躍するためには、担当する職種や製品への理解と研究は不可欠です。
「学歴・経験不問」の求人の場合、入社した時点で高度な技術力を求められることはありませんが、熱意と興味を持ち、腰を据えて学ぶ姿勢を示すことは大切です。
異業種から製造系エンジニアに転職する際に、持っておくと転職に有利に働くスキルは、やはりCADと呼ばれる製図用のソフトウェアの利用経験です。また、工業高校で習うような電気や制御の知識もあれば尚有利です。
とはいえ、上記のような分野の知識は一般的に身に着ける機会は少ないです。
そこで、より一般教養的に身に着けやすいスキルの中から抜粋して挙げるなら、語学力(特に英語)が挙げられます。企業によっては、海外に生産拠点を持っているケースもあり、また作業に必要な機械やツールなどが海外製のケースもありますので、語学力があると重宝されます。
また、コミュニケーション能力も評価されます。製造現場での社員同士の連携や、人間関係の構築などに活かせるためです。エンジニア同士が協力し、トラブルへ対処することも必要になるため、コミュニケーション能力は重要なスキルの1つです。
異業種から製造系エンジニアへの転職が向いている人の特徴
製造系エンジニアは技術職に該当します。異業種から目指す場合は、自分の適性を見極める必要があるでしょう。ここでは、製造系エンジニアに向いている人の特徴を解説します。
ものづくりへの強い想い・好奇心がある
異業種や未経験から製造系エンジニアを目指す場合、入社の段階で他の社員より知識や技術の面で差があるため、誰よりも努力しなくてはいけません。高いモチベーションを保ち、努力をし続けるためには、製品やものづくりへの強い想いや好奇心が必要です。
また、ものづくりへの強い想いや好奇心がある人は、知識や技術を吸収するスピードも速まります。環境に馴染む努力も怠ず、周囲とのコミュニケーションにも気を配り、謙虚な姿勢で仕事にも向き合えるため、すぐに必要な人材に成長できるでしょう。
柔軟な対応力がある
製造系エンジニアの業務は、一切のトラブルが起きずスムーズに進むことの方が少ないです。そのため、急なトラブルに動じず、状況に合わせて柔軟にやり方を変えることができる人が向いているでしょう。
また、問題やエラーなどのトラブルが起きた際、必ずしも原因がはっきりしているわけではありません。そんな時に、根気強く原因究明にあたり、周囲と協力しながら解決策を探る対応力も必要不可欠です。
素直・学習意欲がある
どんな仕事にも共通する部分ではありますが、素直で学習意欲がある人も製造系エンジニアに向いています。
入社の段階での知識や技術の遅れを取り戻すには、周囲からのアドバイスを素直に聞き、修正を繰り返しながら取り組んでいくことが重要です。加えて、製造業界でもIT技術の進化や成長の速度が速いため、常に最新のテクノロジーに触れ、知識や価値観をアップデートし続ける必要があります。
働きながら新たな知識や情報を吸収し続けるためには、向上心を持って学習する姿勢を持ち続けることが大切です。製造系エンジニアは、変化を恐れず、素直さと学習意欲を持って仕事と向き合う人が活躍できるでしょう。
異業種から製造系エンジニアに転職する際に注意すべきこと
適性があったとしても、異業種からエンジニアに転職することに不安を感じる人も多いはずです。ここでは、異業種から製造系エンジニアに転職する際に注意するべきことやギャップを感じやすいことを解説します。
納期に追われることがある
製造系エンジニアの業務は、基本的に納期が設定されています。毎回ではないものの、トラブルによって業務の進行が遅れ、期日に間に合わせるため残業する必要も出てくる場合もあります。
納期に追われて仕事を進めることが苦手な人や、期日までに成果を出すのが苦痛といった人にとっては、ストレスが強くかかるかもしれません。急なトラブルに対処しなければならないケースも多々あるため、一定のペースで余裕をもって仕事を進めたい人にも向いていない可能性があります。
地味な作業も多い
製造系エンジニアにはさまざまな業務がある中で、地味で地道な作業が求められることが多くあります。
たとえば、過去のデータからトラブルや失敗に関する情報を収集・分析し、修正要件を定め、改善したり再び構築したりする作業などです。細かな作業をコツコツと繰り返す必要があるため、黙々と作業に向き合う集中力や忍耐力が必要になります。
製造系エンジニアは単純作業も多いため、1つの業務に長時間向き合うことが苦手な人には向かない可能性があります。
客先での仕事も多い
未経験からスタートできる製造系エンジニアの仕事には、客先での仕事や派遣されて働くエンジニアの求人などが多い傾向にあります。
したがって、働き方にこだわりが無い方や、そうした働き方でも気にならない方の方が、よりチャンスは広がります。生涯年収を得る為の修行期間と考え、まずは手に職をつけることを考えるのも一つの手です。
異業種から製造系エンジニアに転職するためにすべきこと
ここまでお伝えした異業種から製造系エンジニアへ転職する際の向き不向きや注意点を踏まえ、最後に転職活動で具体的にすべきことを紹介します。
転職の目的や目指す姿を定める
一口に製造系エンジニアといっても、職種や業務内容は多岐に渡ります。そのため、まずは自身の適性を見極めることが大切です。
適性を理解した上で「どの職種であれば活躍できるのか」「自己実現を達成したり、なりたい人材像に近づけたりするのか」を考えましょう。闇雲に製造系エンジニアの世界に飛び込むのではなく、逆算して考える意識を持って転職活動をすることが重要です。
書類・面接対策を行う
異業種から製造系エンジニアに転職する場合、共通点や背景情報が少ないため、製造系エンジニアを志望する理由が伝わらず、不採用になる可能性もあります。同業種での転職なら、業務の大枠で共通する経験や技術があるため、転職理由が伝わりやすいですが、異業種からの転職の場合は、書類選考や面接への対策が不可欠です。
異業種から製造系エンジニアに転職する理由を明確に伝えるためには、履歴書やエントリーシート、志望動機の書き方や、面接での質疑応答を研究する必要があります。
製造系エンジニアに転職する際の履歴書や志望動機、自己PRの書き方や、面接対策に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
転職エージェントを活用する
異業種から製造系エンジニアへの転職を成功させるためには、自己分析や転職先企業・業界の研究が必要です。製造業界に知見のある人から、製造現場のリアルな情報やスキルの身につけ方、キャリアパスなどを聞いて、自身の転職活動に取り入れることも大切です。
そのために有効なのが、転職エージェントの活用です。製造業界に詳しい専任のコンサルタントが、履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策に対して、適切なアドバイスやサポートをしてくれます。気づかなかった自身の適性を発見してくれたり、求人を紹介してくれたりすることもあります。
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まとめ
本記事では、異業種から製造系エンジニアに転職するための方法を解説しました。製造系エンジニアは、求人の間口が広く、異業種や未経験でも挑戦できます。
職種が幅広く、扱う機器や製品も異なっています。そのため、どの職種へ転職するにしても、ものづくりへの強い想いや好奇心、地味な作業を繰り返す忍耐力、トラブルに柔軟に対応する柔軟性などが必要です。
まずは、自己分析によってどんな仕事をしたいかを明らかにし、自身の適性に合わせて職種を選択しましょう。
ただし、製造系エンジニアの求人の間口が広いとはいえ、誰でも必ず転職に成功するわけではありません。志望動機の伝え方や質疑応答への対応を準備して挑むことが必要です。
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